体調不良(潤)3 ページ3
翔サイド
何回も和呼び出しちゃった。
だって勝手に入院させると後からこわーいナースに怒られちゃうんだもん。
和以外のドクター何度も呼ぶのは気が引けるし。
だから結局ね...ごめんごめん。
翔先生〜。
大きな声で俺を呼ぶ声が聞こえた。
「はーい。どうした？」
ス「食堂の前の廊下で病院のスタッフが倒れてるって連絡ありましたー。婦人科のドクターみたいですけど。弟さん婦人科ですよね？」
確かに潤は婦人科だけど、婦人科のドクターなんて何人もいるわけだし..
そんな短絡的な考えってある？
「意識はあるの？とりあえず救急連れてきて。」
ス「状態はわからないですけど今こっちに向かってます。」
「わかったー。到着したら教えて、俺診るわ。」
他の患者さんの状態を診て回っていると、ストレッチャー入りまーす、と言う声とバタバタした足音が聞こえてきた。
ストレッチャーに目をやると、！！！
やっぱり潤じゃん。具合悪いなんて一言も聞いてないぞ、俺。
また皆に体調悪いの黙っててぶっ倒れたんだなー。
もうー何回言っても本当にお兄ちゃんの言うこと聞かないんだから。
今回こそはちゃんとお説教しないと。
まぁとりあえず状態診てあげるのが先だけど。
「潤、潤、どうした？わかる？」
明らかに熱のある表情をして息もあがって苦しそうだ。
時々身体を丸くして、ううぅ、ううっと唸っている。
腹痛と発熱か。まあ大方過労によるところが大きいんだろうけど。
「お腹痛いのか？ちょっと診せてよ。とりあえずソルラクトでルート取ってー。潤、お腹どこら辺が痛いの？」
ス「熱37度9分、血圧110/78、脈86です。」
少し熱あるくらいでバイタル問題ないね。
潤「い、痛い..」
「いつから痛かったのー。もうまた無理したんだろうー。なんで酷くなる前にちゃんと相談しないの？前にも言ったでしょー。仕事中に院内で倒れるなんて、また無茶したんだろう。で、どの辺りが痛いの？」
目の前で辛そうにしてる潤だけど、ついつい厳しい言葉が出てしまう。
いい加減に悪化する前にちゃんと自分から相談するようになって欲しいのに。
無理して無茶して限界に達して。その繰り返し。
潤「うう...うう..ぐすん。ふえぇ。」
え？泣き出しちゃった？ここで？
そんなに痛いのか？
泣き出すほど辛くなるまで我慢してたなんて。
「採血もお願い。ちょっと仰向けにするよ。」
スタッフが機敏に動いてくれてあっという間に腹部を露出させてくれた。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2014年7月7日 21時
