喘息(和)2 ページ14
和サイド
豚肉のしょうが焼き、すんごく美味しいんだけどいまいち食欲がないっていうか、
喉の奥が詰まった感じがするというか...
風邪かなー。喉痛くはないんだけどなんか身体はだるい。
夏バテかなー。水分しっかり摂って早く寝よう。
「寝る。お休みなさい。」
半分も食べれなかったけど、席を立った。
翔「もう良いの？どしたの、和？」
「なんかしんどいから寝る。」
翔「大丈夫？熱だけ測っておいて。」
まだご飯を食べてるのに立ち上がり手を掴まれてそのままソファまで連れてこられた。
翔「はい体温計。熱はなさそうだけど、念のためね。」
おでこにぎゅーっと手を当ててくる翔兄。
まじまじと顔を覗かれてなんだか恥ずかしい。
翔「はい、あーんして。」
口を開けないでいると
翔「ほら、あーん。喉見せて。」
「...あー。」
翔「喉は腫れてないね、良かった。夏バテかな。お昼ごはんしっかり食べた？」
お昼ねー、どうだったかなぁ。あんまり覚えてないや。
ピピピと計測完了音がなったと同時に翔兄の手が伸びてきて服の中に入ってきた。
「熱はないと思うけど。」
翔「36度4分。ないね。じゃ、しっかり水分摂ってゆっくり寝なさい。夜、しんどくなったら我慢しないで起こしてよ。わかった？」
そんなに心配しなくても、ちょっと疲れて早めに寝るだけなんだから。
でもちょっと嬉しかったりもする。
心配性の翔兄のこと大好き。
雅「最近、喘息出てないけど疲れてるときって出やすいから気をつけてね。」
外科の雅に言われるなんて...
「そんなことお前に言われなくてもわかってるよ。喘息は俺の専門なんだからー。」
雅「そうだけど。案外自分のこととなると鈍感ていうか、そういうとこあるから。まあ発作出ても翔兄いてくれるから大丈夫だね。」
「喘息なんて出ないもん。絶対に大丈夫だからねっ。」
強がって言ってみたけど自分でもなんとなく予兆を感じてるんだよなー。
まあ翔兄と雅には黙って寝る前に吸入だけしておけば大丈夫でしょう。
明日になっても調子悪かったら外来の合間にでもネブライザーしたら良いし。
俺だって立派な呼吸器内科のドクターなんだから自分の喘息くらい自分でちゃんと管理できるもんね。
翔「まあ大丈夫そうだけど、少しでも変だなって思ったら発作出る前にちゃんと教えてよ？苦しい思いするの嫌でしょ？」
そりゃもちろん喘息の苦しい思いなんてまっぴらごめんだよ。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2014年7月7日 21時
