兄達はスーパードクターズ2 (ページ9)

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胃痛(翔)3 ページ9

智サイド

外来診察室で午後診の準備をしていると潤から電話がかかってきた。

翔が1時間ほどしたら具合悪くなると思うからそのときはよろしくって。
一体どういうことだろうな。

ま、一時間くらいしたら救急センターに顔出してみようかな。

じゃ午後の診察始めますか。

「最初の患者さん呼んでくださーい。」

気がついたらあっという間に1時間半も経っていた。
次から次へとくる患者さんのそれぞれの訴えを聞き、
診察し診断をくだし必要であれば検査オーダー、処方箋。
そりゃ、あっという間に時間も経つよね。

一区切りついたから、翔の様子見に行こうかな。

救急センターに入ると相変わらず患者さんでごった返していた。
外傷が多いけど、この時期は脱水やら熱中症だろうな。
しかも高齢者や乳幼児となると管理も大変だし。

センターを見渡しても翔の姿が見えない。
どこに行ったのかな？まさか休憩中ではないだろうし。

近くにいたドクターに翔のことを尋ねると

Dr「あー、風山先生は向こうのベッドで横になってますよ。
なんでもお腹が痛むそうで。」

潤の予言どおりだ。いったいどういうこと？

カーテンの隙間から覗くと眉間にしわを寄せて
右を下にして横になっている翔がいた。

僕に気づき、なんでここにいるの？と不思議そうな顔をした。

「いや、あのね、潤が1時間ほど前に連絡くれて、
きっと翔の具合が悪くなってるから診てあげてって。
で、どしたの？お腹痛くなっちゃったの？」

そう言って、翔が寝ているベッドに腰をおろした。