兄達はスーパードクターズ2 (ページ6)

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肺気胸(雅)6 ページ6

和サイド

部屋でウトウトしていた俺は階下からの智兄の大声でハッとした。

机の上の聴診器を引っつかんで、急いで階段をおりリビングへ。
翔兄が雅の右胸の耳をつけて呼吸音を確認していた。

自然気胸らしい。
俺も聴診器で呼吸音を確認したが弱く聞き取りにくい。
間違いないな。

救急医である翔が18Gニードルで脱気をすることに。
穿刺箇所を確認しながら針を刺すと、
プスーと胸膜腔内に溜まった空気が抜けていく。

再度聴診すると先ほどより呼吸音がだいぶ改善されている。
雅本人も呼吸が楽そうだ。

翔「どう？脱気できてると思うけど。呼吸音改善されてる？」

「うん、さっきよりだいぶクリア。雅も楽そうだよ。
雅、息するの楽になった？右肺の自然気胸だよ。
翔兄が脱気してくれたけど、念のため病院行ってレントゲンだけ撮っておこう。」

雅「あーずいぶん楽に呼吸できるようになった。
ありがとう。突然の痛みだし、息できないし、死ぬかと思ったよ。」

しばらく休ませて、その後病院へ連れて行きレントゲン撮影。

シャウカステンに映し出された画像で右肺の自然気胸が見られた。

「雅、やっぱり気胸だね。この程度ならドレーン入れなくても大丈夫だから。
しばらくは運動禁止。
緊急オペがあっても廊下走らないこと。
あと、栄養のあるものちゃんと食べなさい。
気胸は再発しやすいから、またもし何かおかしいと思ったらすぐに俺に言うこと。
わかった？」

雅「はい、わかりました。」

と珍しく素直な態度だ。

翔「でもドレーン入れなくて良かったね。入れたら、しばらく入院だし。
とりあえず、和の言うことちゃんと守ること、わかったね？」

雅「うん、走らない、ちゃんと食べる、おかしいなと思ったら言う。
ありがとうね、和兄、翔兄。」

頑張りすぎるのも時には良くないっていうこと今回のことで少しはわかったかな。

でも大事にならずにすんで良かったよ。