兄達はスーパードクターズ2 (ページ23)

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マイコプラズマ肺炎1 ページ23

和サイド

またAが咳している。

俺は自分の部屋で着替えを済まし、
ディナーのために1階へ降りるところ。
Aの部屋の前を通るとケホケホと乾いた咳が聞こえてきた。

Aが幼かったころは、こちらから気をつけて
何か異変があればすぐに俺から声かけていた。
まあ幼い子は急変することも多いからね。

でももう大学生、何かあれば自分から話して欲しいなと思い
しばらく様子を見てたんだけど、一向に話してくる気配はない。

まあ学校にも行ってるみたいだからたいしたことないのかもしれないけど。

しばらくしてAがリビングへ降りてきた。

自分から何も言ってこないので
ついに俺から声をかけることにした。

「Aまだ咳でてるの？もうだいぶ経たない？咳出始めてから」

A「うん。でも薬飲んでるから大丈夫だと思う。」

薬？誰に処方してもらったんだ？何も聞いてないよ、俺。

「智兄から薬にもらったの？俺、何も聞いてないけど。」

A「ううん。薬局で買って飲んでる。」

はー？家に医者が5人もいて誰にも相談せず薬局で薬を買った？
まあ大学生が薬局1人で行っても、そりゃ薬買えるんだろうけど、
ちょっとショックだよ。

「誰にも言わないで、薬局で薬買ったの？
相談して欲しかったなー。
まあ、いいや、調子悪いの気づいて治そうと思ったんだったら。
その薬見せて」

キッチンに立っている雅も、俺たちのやりとりを聞いて、

雅「A自分でそういうことする前に、俺たちに話してよー」

と、拗ねた声を出している。

いや、呼吸器内科の俺を素通りして外科の雅に相談することはないよ。
拗ねたいのは俺のほうだ。