兄達はスーパードクターズ2 (ページ15)

今日:14 hit、昨日:26 hit、合計:1,180,564 hit

貧血(潤)4 ページ15

雅サイド

聴診をしていた和兄の表情が少し曇った。

和「ちょっとシャツのボタン外すよ。
聴診器、直接当ててもう一度聴かせてね。」

素直に従う潤は目を閉じている。頭痛もするのかな。

和兄は心臓の聴診部位を順に聴いていき、
ある場所で聴診器を止めて、目を閉じ耳に神経を集中させているみたいだ。

和「潤、雑音してるよ。ザーザーって収縮期雑音。
貧血で血液が薄くなってるから、心臓がいつもより余分に働いて、
血液を身体全体に送り出そうとして頑張ってるぞー。
ドキドキしてるの自分でもわかるでしょ？
動悸してちょっと気持ち悪いかな？大丈夫？」

和兄は潤の手を取って胸の上に置いてやる。
うんうんと頷いてる潤。

そのまま採血キットに手を伸ばし
潤の頭を撫でで

和「このまま採血もしちゃうからそのまま寝ててね」

サッと消毒し、駆血帯を巻きつけて静脈を探っている和兄。
なかなか良いのが見つからないみたい。
ちょっと脱水気味なのかな、潤。

もう一度駆血帯を強めに巻き、潤にグーパーするように促している和兄。
どうやら静脈が表面に浮いてきたみたいだ。

「はーい、ちょとだけチクっとするよー。
よし入ったー。はい、終わり。」

あっという間に採血を終わらせた和兄。やっぱり上手だねー。すごい！

「やっぱり貧血で間違いなさそう？」

和「だろうね。立ちくらみに動悸。収縮性雑音も聴取できたし。
あ、聴いてみる？」

と言って、聴診器を渡してくる和兄。

潤はまだ目を閉じたままなので、ちょっと失礼して。
聴診器を当ててみると、あーほんとだ、ザーザーって言ってる。