兄達はスーパードクターズ2 (ページ14)

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貧血(潤)3 ページ14

和サイド

廊下から話声が聞こえる。
どうやら潤と雅のようだ。珍しいね、あの2人が病院内で一緒にいるなんて。
患者さんの話をしているようだけど、
話し声はどんどん近づいてきて、俺の外来診察室の前まできた。

雅「和兄ー、ちょっとだけ時間ある？
潤の採血お願いしまーす。」

といいながら、カーテンをサーと勢いよくあける雅。
その後ろに青白い顔の潤が立っていた。

「どうしたの？二人揃って。
採血って潤どこか具合悪いの？
まあとりあえず座ろうか、いや横になったほうが良さそうだね。」

2人を診察室の中へ招き入れて、ベッドをポンポンと叩いて
潤に横になるように促す。

採血キットを揃えながら素直にベッドに横になった潤に

「で、どした？
そんなに青白い顔して採血が必要ってことは貧血にでもなったか？」

と、聞きながらベッドの端に腰を下ろし、右手で脈を確認してみるとやや頻脈気味。

雅「俺が婦人科の医局行ったときに、
立ちくらみ起こしてて脈も速かったから、採血したほうが早いと思って連れて来た。
和兄の採血は神業だから。」

「そうなの、潤？
自分でも動悸してるのわかった？
どれどれ、ちょっと瞼の下見るよー。」

言葉は発しないが首を縦にふる潤。

あらー、貧血だろうね、ほぼ確実に。
しろーくなってる。

一応心音聴いておいたほうが良いなと思い、机に手を伸ばし聴診器を取る。

「ちょっと心音聴かせてね。」

そう言いながら、潤のタイを緩めて服の上から聴診する。

うーん、ちょっと雑音がしてるかな。