兄達と彼はスーパードクターズ2 (ページ48)

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ストレス12 ページ48

山Pサイド

手に取ったものを見て驚いた。
うっすらと妊娠反応が陽性と出ている検査薬。

嬉しくて嬉しくて。
Aが俺との子供を妊娠してるかもしれない。
そう思うと体が熱くなった。

でもAは嬉しくなかったのかな。
しばらく体調不良だったのはきっとどうしていいのかわからなかったからだろう。
俺だと不安なのか？もう4年以上も一緒に過ごしてきたのに、それでも俺で良いのかわからないのかな。もしそうだとしたら悲しいな。
俺にはAしかいないと思ってるのに。ずっとそう思ってたのに。

パニックは落ち着いたけどまだ不安そうな表情で俯いてるA。
翔先輩も和さんも潤さんも、黙って状況を見守っている様子だ。

「A、何で教えてくれなかったの？こんなに嬉しいことなのにー。Aは嬉しくなかったの？」

と声をかけながら抱きしめてあげると、ワンワンと声をあげて泣き出した。
本当に泣き虫さんだねーAは。

「明日、尿と血液検査しますよね？」

と潤さんに聞くと

潤「だね、確定しなくちゃいけないから。エコーもできたら。」

翔「Aは本当に泣いてばっかりだなー。お前一緒に明日行ってやれ。仕事少しくらい抜けても大丈夫だから。もう泣かないの、A。」

と頭をポンポンしてる翔先輩。

和「とりあえずこのまま点滴つないじゃおうか。ここ数日ご飯まともに食べてないみたいだし。体に良くないよ。本当に病気になっちゃう、このままだと。」

腕見せてよ、と言いながら和さんが血管を探している。
ほんとしばらく見ないうちに痩せちゃってるよ。腕細くなってる。

「よしよし。もう泣かないの。また呼吸苦しくなっちゃうよA。」

しゃくりあげるように泣いてるAがまた過呼吸にならないか心配で、ゆっくり背中をさすってやる。

点滴につながれたAは泣きつかれたのかベッドの中でウトウトし出した。

「眠たくなってきた？ここにいてるから寝なさい。ちょっと体も心も休ませてあげたほうがいいから。明日一緒に潤先生とこ行こうな。」

と話しかけながら頭を撫でてやるとようやく眠れたようだ。
ほっぺたには乾いた涙の跡が幾筋もついていた。