兄達と彼はスーパードクターズ2 (ページ43)

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ストレス7 ページ43

翔サイド

Aが突然、声をあげて泣き始めた。
何があったのか、どうしたのかもわからないけど、とにかく落ち着くまでは思い切り泣かせてあげようと思い、強く抱きしめてあげる。

潤が温かいお茶をいれて持ってきてくれた。

「A、お茶飲んだら？潤がいれてくれたよ。」

と言ってカップを差し出すと両手で包み込むようにして受け取りゆっくりと飲むA。

「少しは落ち着いたかな？もう大丈夫そう？」

と聞くと、こくりと頷くA。
何があったのか晩御飯食べながらでも話してくれるかな。少しずつでもいいや。話すことでAも楽になれたらいいな。

潤「ご飯食べようよ。雅兄と智兄はまだだけど、そんなに遅くならずに帰って来ると思うからさ。先に食べてよう。」

そう言って、俺と潤、和そしてAとで食卓を囲んだ。しばらく食べてなかったせいなのか、まだ吐き気があるのか、やっぱりあまり箸の進まないA。

「A、まだ食欲ないかな？少しでも食べたほうが良いよ。元気出なくなっちゃう。ねえ、お薬いつから飲んでたの？」

ずっと聞きたかったことを切り出した俺。どのタイミングで聞こうか悩んだけど、なるべくさりげなくと思っていたので、和も潤もいる食事の時間を選んだ。

A「ご馳走様。あんまりお腹空いてないの。ごめんね潤兄。せっかく作ってくれたのに。」

と言って席を立つA。このままにしておくわけにはいかないと思い、

「ねえA、ジェイゾロフト何で飲み始めることになったの？どこの病院から出してもらったの？」

となるべく落ち着いた優しい声で、でもはっきりと聞いた。

A「疲れてて、あんまり眠れなくて、気分が沈んで、体がだるくて。会社の近くの診療所の先生がくれた。」

椅子に座りなおして俯き加減にぼそぼそと話すA。

「疲れてたってそんなに毎日しんどかったの？お家に帰ってきたらよかったのに。山下に話すとかさー。そんなに心も体も疲れきっちゃう前にもうちょっと俺らのこと頼ってよ。」

また泣き出したA。和がAの横に座り肩を抱いてやっている。

「お薬効いてる？ちゃんと眠れるようになった？見る限りだとまだまだ辛そうだけどなー。どうした？何があったのA。」

と聞いても黙って涙を流している。
ただ、疲れてって感じではないんだけどなー。
でも、体の具合がものすごく悪いって感じでもないし。

和がどうしようか？っていう顔で俺を見ている。