兄達と彼はスーパードクターズ2 (ページ42)

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ストレス6 ページ42

Aサイド

和兄がマンションの下で待っていた。
一瞬気まずいような気がしたけど、なんか安心した。やっと助けが来てくれたというか、私が待ってたのはこれだって思った。もっと早く甘えてたら頼ってたら助けてって言ってれば。

そんな気持ちまでもわかってくれたのか、肩を抱いてゆっくりと、一緒にみんなのお家に帰ろうなと言って横に並んで歩いてくれる和兄。

そうこれが和兄の優しさだった。
そっと近くに寄り添ってくれる温かさ。
なんか長い間忘れてた気がするな。

嬉しくて泣きそうなんだけど、今はこのムカムカする吐き気と戦うので精一杯。
どうにかならないかなー。

ゆっくり和兄と歩いて見慣れたお家に到着した。
ずっとお兄ちゃん達と暮らした家。出て行きたいと何であんなに強がったのか時々わからなくなってしまう。

玄関のドアを開けて和兄が

和「Aお帰り」

と優しく言ってくれた。
久しぶりの家に懐かしい匂いがする。お兄ちゃん達の匂いが面影が私の胸を締め付ける。

和「とりあえずリビングのソファで横になろうか？まだ吐き気治まってないんでしょ？お薬飲んでしばらく寝なさい。皆が帰ってきたら起こしてあげるから。」

と戸棚から薬を出してコップにお水を入れて持ってきてくれる和兄。

何にも聞かないんだね。きっと私のペースで話すのを待ってくれてるんだろうな。
うまく話せるかな。でも皆にはちゃんと言わなくちゃ。

久しぶりのソファでの寝心地は最高で、お腹をさすってくれる和兄の手の温かさも最高で。

知らない間にぐっすりと熟睡していたようだ。
ここしばらく眠たくてもなかなか寝付けず朝起きても疲労感が抜けず、だるい毎日を過ごしていたのに。こんなにも実家がありがたいものだったなんて。

名前を呼ばれて肩を叩かれて目を開けてみると翔兄だった。

翔「久しぶりA。気分はどう？胸のむかつき落ち着いたかな？」

と床に胡坐をかいて目線が同じ高さになるようにして優しい笑顔で話しかけてくれる。

潤「ご飯できてるけど食べられそう？少しでも食べないと元気でないよA。」

と翔兄の横には潤兄が座っていた。

お兄ちゃん達の変わらない笑顔を見て急に胸がいっぱいになって、涙が流れてきた。
気がついたらしゃっくりがでるくらい激しくワーワーと声をあげて泣いていた私。

翔兄が何も言わずにただ抱きしめてくれて、大丈夫大丈夫とゆっくり背中をさすってくれる。