兄達と彼はスーパードクターズ2 (ページ38)

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ストレス2 ページ38

山Pサイド

シフトが定時に終わった。こういう日はなんかものすごく得した気分になる。
まだ5時だから今からAの部屋に向かったら俺のほうが早く着くかな。

たまには部屋で待っててお帰りって迎えてあげるのもいいかもしれない。

「お疲れ様でしたー。また明日ー翔先輩。」

翔「おーお疲れーAのことよろしくねー。」

きっと本当は一緒に来たいんだろうけど、俺に任せてくれる翔先輩。
しっかりしなくちゃなー俺も。

駅から歩くと10分もかからずAのマンションの下に到着した。
セキュリティの暗証番号も知っているので建物の中に入りエレベーターで上がる。

合鍵でドアを開けると、ん？靴がある。
もう帰ってるのかな？こんなに早く帰って来ることもあるのかなーと思いながら、とりあえず部屋に上がってみる。

静まり返っている部屋。でも、リビングのソファの上にカバンが置いてある。
寝てるの？こんなに早く？と思ってそーっと寝室のドアを開けて中を覗いてみる。

ベッドが盛り上がっている。やっぱり寝てるんだ。
具合悪くて早退してきたとか？

起こさないようにそーっと近くに寄ってみる。
痩せたな、それに部屋が少し暗いからか顔色も血色が悪く見える。
おでこに触れてみるけど熱はないみたいだし、静かに寝息を立ててるのでただ眠っているようだ。

せっかく眠っているんだから起こすのも悪いと思って、とりあえずリビングのソファでくつろぐことにした。

仕事が忙しくて疲れが溜まってるのかな。何かあるんだったら相談して欲しいけど、自分で解決しようとするところあるから。もっと気をつけて仕事のこととか聞いてあげてたら良かったかなーとか色々考えてしまう。

ふとAのカバンの中に目を落とすと、ジェイゾロフトのシートが見えた。
なんでAがジェイゾロフト持ってるんだ？誰が処方したんだろう？いつから飲んでるの？と急に頭の中に？がたくさん出てきた。5錠空になっている。

翔先輩は知らないだろうな。
そのとき、寝室のドアが開いてAが出てきた。やっぱり顔色悪いな。
俺の顔を見てものすごいびっくりした表情をするA。そりゃそうか。

「びっくりさせてごめんね。長い間会ってないから来ちゃった。俺の方が先かなーって思ったんだけど。寝てたから起こしたら悪いなと思って。」

というと、来てくれて嬉しいと微笑むA。
さりげなくソファのカバンを取って部屋に置きに行くA。薬のこと知られなくないんだろうな。