便秘(雅)7 ページ34
和サイド
風呂から上がってリビングで寝転がっていたら横にいる翔兄があっという間に眠りに落ちた。
まああれだけビール飲んでたら仕方ないか。
点滴が終わったのを確認して雅を起こさないように針を抜いてやる。
今のところ雅も眠れてるようだし、俺も寝ようかなーと思ったとき、
ソファの上で雅がゴソゴソと寝返りを打っているみたいだ。
「どーした雅？お腹痛くなってきちゃった？」
とお腹にそっと手をあてて聞くと、その手をものすごい力で掴んできて、痛い痛いと繰り返す。
「どこが痛いの？またみぞおちの辺りが痛む？」
と聞くと、首を横に振る雅。
「トイレ行ったら出そう？一緒に行こうか。」
と聞いても痛い、痛いとパニックになっている雅。
「大丈夫だよー雅。とりあえずトイレまで頑張って行ってみよう。」
と言って体を支えて起こしてやる。体を半分に折り曲げてお腹に手をあててゆっくり歩く雅を支えるようにしてトイレまで付き添う。
トイレに座らせた後も痛みで体を完全に二つ折りにしている雅。額には脂汗が滲んできてる。
相当痛いんだろうな。排便さえすれば痛みも治まると思うんだけどなー。
とりあえず智兄に電話してみようか。
「あ、もしもし智兄？当直ご苦労様。今ね雅がやっぱりお腹に痛みがでてきてさ、トイレで座ってるんだけど、なかなか出ないみたい。かなりの痛みみたいで脂汗でてるんだけど、どういたら良い？動けそうにない、今のところ。」
智「翔はどうしたの？」
「話すと長いんだけど、ビール飲みすぎて寝てる。起こせばすぐに起きてくれると思うんだけど、折角寝てるからさ。翔兄も疲れてるだろうしね。とりあえず起きてる智兄に連絡したの。」
智「あ、そうなの。雅にかかと浮かせてなるべくお腹に力入るような姿勢取らせてみて。それから痛いと思うけど、下腹押さえてあげて。それで出たらラッキーだけど、痛み増すばっかりで全然出ないようなら、あんまり無理に力加えずに病院連れてきてもらえる？」
わかった、と言って雅にちょっと痛いかもだけどごめんなーと声をかけて、二つに折れ曲がってる雅の上半身に手を滑り込ませて下腹をギューーっと押さえてみる。
雅「あーやめて。痛い、死んじゃう。」
と悲鳴のような声を上げる雅。電話越しに雅の声を聞いた智兄が
智「あーちょっと無理そうだね。頑張って病院まで連れてきて。消化器の外来開けて待ってるから。折角寝てる翔には悪いけど、起こして二人で連れてきてくれる？」
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作成日時：2013年7月27日 20時
