兄達と彼はスーパードクターズ2 (ページ15)

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風邪(翔)5 ページ15

山Pサイド

和さんに念のため吸入薬処方された翔先輩は、とりあえず1回だけ吸入したと言っていた。
それで安心したのか、いつもと変わらない調子で仕事をし続ける翔先輩。

本当に仕事が好きというか、程度を知らないというか、薬を飲んだとしても風邪で体力落ちてるのは変わりないんだからもう少し様子見ながら仕事して欲しいなと思う。
頑張りすぎて突然、疲労がピークに達する人だから本当に心配になる。

「大丈夫ですか？吸入で咳治まってますけど、熱もあったんですよね？あんまり頑張り過ぎないでくださいね。」

翔「大丈夫、大丈夫。微熱だよ。7度ちょっと。なんか元気になった気がするもん。やっぱりじっとしてるより仕事してるほうが元気が出るのかもなー。」

なんて言ってたのが2時間ほど前で、明らかにしんどそうになってきてる翔先輩。
熱出てきたのか顔が赤いような気もするし息が上がってるようだ。

「先輩、休憩行って来てください。」

と言っても、大丈夫だよ、と少し弱った声で返事する翔先輩。

「大丈夫じゃないように見えますけど。休憩行かないでこのまま働くっていうならドクターストップで帰ってもらいますよ。」

と言うとちょっとびっくりして、大げさだよーと言う。
それでも真面目な顔で見つめると

翔「わかったよ。じゃ、ちょっとロッカーで横になってる。30分したら起こしてくれる？」

「そんな体休まらないところで横にならなくても空いてるベッドありますよ、あっちの奥に。」

翔「だってベッドで横なったら本格的に寝てしまいそうなんだもん。そうなったらもう起きて仕事できなくなると思う。」

「そうなったらそれだけ体が休息を必要してるってことなんですから、そのまま寝ててもらっていいですよ。何かよほどのことがあったら起こすかもしれませんけど。無理して喘息の発作出でも知りませんよー。和さんに怒られるんじゃなかったでしたっけ？」

翔「わかったよー。じゃお言葉に甘えて寝かせてもらいます。あ、それから和には別に連絡しないでいいからね。それから何かあったら勝手に自分で判断しないでちゃんと聞いてよ、俺に。」

「わかってますって、そんなことくらい。ほら、さっさと休んできてください。」

と背中を押すと少しからだが熱い。7度少しって感じではなさそうだけど、まあ寝て体休めたらひどくなることはないかな。