兄達と彼はスーパードクターズ2 (ページ50)

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ストレス14 ページ50

山Pサイド

午前中ずっとドキドキしながら過ごしていた。
もうすぐ自分が父親になるって判明するかもしれないと思うと不安で、でも嬉しくて。

でも診察室で潤さんが口にした言葉は予想外なものだった。
hCG値では陰性。エコーでも胎のうが見られず、確信した。Aは妊娠していない。

妊娠しているものだとすっかり信じ込んでいたのでなんでだ？という思いが頭を駆け巡る。Aが不安そうな顔しているので、はっきりと妊娠していないと告げた。

A「赤ちゃんいないのAのお腹の中に？」

潤「うん、いてない。Aは妊娠してないよ。」

Aは少し寂しそうな顔をする。不安も大きかっただろうけど、お腹に赤ちゃんがいるかもっていう期待はあったんだろうな。

A「でもずっと生理来てない。」

潤「そうだね。Aの体は敏感だから過労とかストレスとか、それに最近痩せたでしょ？そういうことで生理止まることあるんだよ。しばらく規則正しい生活心がけてそれでも来ないようだったら、その原因また探さなくちゃ。」

A「赤ちゃんいたらどうしようって思ったけど、いないってわかったらすごく寂しい。」

と言ってまた泣き出しちゃったA。

「あらあらAまた泣くのー。今回は赤ちゃんいなかったけど、いつかは俺たちにも赤ちゃん必ずやってくるから、泣かないの。ママになりたいならこの泣き虫さんなんとかしなくちゃ。」

Aが赤ちゃんいないってわかって寂しいと言った。
この言葉で俺の気持ちはより強くなった。Aと結婚しよう。

「A、俺と一生をともに歩んで欲しい。結婚しよう。」

自分でもびっくりしたけど、潤さんも口をあんぐりさせてびっくりしてる。
男前でも間抜けな顔ってあるんだな。
A本人も目を大きく開けて驚いているけど、うんと力強く頷いてくれた。

潤「え？俺、今なんかものすごい瞬間に立ち会ったりしたってこと？ん？その、今のは、えーっと。つまり2人がそのー。」

潤さんがパニクってるとこ初めて見た。翔先輩だったら卒倒してたかな。

「これから義弟になります。よろしくお願いします。」

と頭を下げると、ああ、こちらこそと頭を下げる潤さん。

みんなに知らせなくちゃーと言って大慌てで院内PHSで連絡している潤さんの姿がなんだかおかしかった。

Aは俺の顔を見て穏やかに微笑んでいる。
この笑顔ずっとこれから俺が守ってあげるからね。