【ブルーロック】冴くんのにゃんこ。【糸師冴】

yarrow ページ42

「フシャー……。」


物凄い顔でこちらを見ながら威嚇してくる猫ちゃん。こっわ……。


また脱走してるのかって？今回はそんなつもりじゃなかったんです。


＊＊＊

昼下がり、私はいつも通りおうちでお昼寝してた。


けどその時、


「シャー。」


「ガァ!!!」


といった猫の喧嘩っぽい声が聞こえて、外に出てみたのだ。


見ると、エサを加えた子猫にボスっぽい猫が喧嘩をふっかけていて。


子猫ちゃんをかばうように前に立つ。あの時のわんちゃんみたいに。


『にゃー。』


やめなよ、と言うように鳴く。


「フガ……。」


まずいなこれは。こっちの言葉が全く通じていないぞ。ヘルプミーGoo〇le翻訳。


子猫ちゃんはプルプルと震えている。かわいそう、早く助けないと。


このままじゃ解決しないので、一歩前進。


それが合図だった。


「シャッ!!!」


相手の爪が私の体をかする。


刃物で切ってしまったような痛み。


い、痛ったぁ……。


その場に座り込む私をフン、と一瞥すると、その子はスタスタと歩き去ってしまった。


「ミー、ミー！」


子猫ちゃんはどこかへ走り去ってしまった。でも元気ならそれでいい。


少しずつ霞む視界に、目をあけることを諦めた。


＊＊＊
yarrow→ノコギリソウ。花言葉は「戦い」。


あと明日に話続きます。

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