こんなんなくても ページ44
「ほら」
シルク「……」
「シルク????」
シルク「……どうぞ」
「偉い」
いつもと立場が逆のため、なんだか面白い。
シルクから手紙を受け取ると、私はわざとらしくこほん、と咳を一つして読み始めた。
『シルクへ
この手紙、見つけてくれてありがとう。
お礼に、こんぺいの弱点を教えるね?
まず、』
「だめだ無理!」
シルク「え?w」
どうしても先を読むことが出来ず、手紙は押し付けるようにしてシルクに返した。
なんだか……先を読んだらもう、もう……
立ち直れなくなる気がして。
「何弱点ってもう無理いつ見てたの」
シルク「んははwだから渡さなかったのにw」
シルクの言うことを素直に聞いておけばよかったと、少し後悔した。
シルク「ま、こーゆーことだから。お前は気をつけるんだな」
「何が?」
シルク「は?wこの流れでわかんねーの?w」
シルクが呆れたようなバカにしたような顔でこちらを見る。
そんな顔されても、私にはさっぱりわからない。
シルク「だからぁwこの手紙には、お前の弱点が書いてあんだぞ?w」
「え、うん、そうだね」
シルク「そして俺は、それを握ってんの。」
しばらく考えて、やっとわかった。
「……あ!ああああああああ」
シルク「おせーわw」
弱みを握られているということは……
シルクが優位に立ったということだ。
シルク「俺はでもまあ、Aが嫌ならこれは使わねーわ。何なら捨てる」
「え?」
予想していなかった言葉が返ってきて、私は思わず聞き返した。
シルク「いや、こんなこと知っててもAが嫌なら意味無いだろ」
「う、うん……」
シルク「だから、捨てまーす」
私が止める隙もなく、シルクは手紙をビリビリに破いて捨ててしまった。
「あーあ……」
シルク「あとこんなんなくても俺知ってるしw」
お前の弱点くらい、と続けて、顔が熱くなる私を置いてシルクは隣の部屋へ姿を消した。
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未人(プロフ) - くるるMAさん» おおw早いw頑張ります!w (2018年1月3日 18時) (レス) id: c2cac711d1 (このIDを非表示/違反報告)
くるるMA - スマホから!早速買ってもらいました!今年も妄想と更新頑張ってください! (2018年1月3日 16時) (レス) id: cfcd9e6d3d (このIDを非表示/違反報告)
くるるMA - 前にやってたやつ的なやつか…リベンジしてみるわ。忙しいのに返信ありがと (2017年12月13日 20時) (レス) id: 8a6d8ed592 (このIDを非表示/違反報告)
未人(プロフ) - くるるMA さん» そうねぇ...やっぱRPGのパロじゃない? (2017年12月12日 19時) (レス) id: c2cac711d1 (このIDを非表示/違反報告)
くるるMA - タブレットから。久々に来たら結構更新されててびっくり。全然関係ないんだけど、私が小説を書くならどんな小説がいいと思う? (2017年12月12日 18時) (レス) id: 8a6d8ed592 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:未人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mijinnhomupe/
作成日時:2017年4月29日 20時