宝物×宝物＝ part４

似ている ページ4

ふと、思った。




この人は、優菜さんに似ている。






妬みで、嫉妬で、羨ましくて。


そんな感情から、シルクに近付く私を抹消しようとする。


でも、根はやっぱりいい人だから、そんなこと完全にできるわけなくて。




そして、謝る。






優菜さんに似ているのならば、私はこの状況から抜け出す方法を知っている。






「衿乃さん」



私が名前を呼ぶと、衿乃さんは意外そうな顔でこちらを見た。



「羨ましいから消したくなるなんて、衿乃さんだけじゃありません。心の底では、皆さんきっとそう思っています。」



衿乃「でも、」
「だから、お友達になりませんか？」




衿乃さんは、ビックリしすぎてもはや表情にすら出ていなかった。



にこりと微笑んで、衿乃さんの返答を待つ。






しばらくして、衿乃さんが口を開いた。





衿乃「……こんな私で良ければ」


「……っはあ……良かったあ」




私は安堵のため息を漏らし、肩の力を抜く。


拒否されなかったという安心から、自然に口角が上がった。





衿乃「年、違うけど、敬語とかいらないから」


「友達なんだから、当然だよ。」



冗談めかして言うと、衿乃さんは見たことの無い、可愛らしい笑顔を見せた。







こんぺい、優菜さんに次ぐ友達、できました。

シルクside　一緒に××××？→←あの表情

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す