寝起きのカップル ページ11
私達の同棲生活が始まった。
朝起きると、隣にシルクの顔がある。
一瞬、泊まりに来たんだっけか、とか思ったけど、よくよく考えればここが我が家なのであった。
シルクが大きな瞳を閉じて、長い睫毛をこちらに伸ばしている。
チャームポイントの唇の感触は、私だけが知っている。
そんな些細な幸福感に口元を緩ませながら、シルクの硬めの髪に手を通した。
私が後ろへ流せば、髪は従順にそちらへ流れていく。
それが楽しくて何度も何度も髪型を変えていると、シルクの瞳がぱちりと開いた。
「っあ、おはよ」
シルク「……くすぐったいんですけど」
寝起きのジト目でこちらを見てくるので、私は笑ってしまった。
シルク「は?wなんで笑うの」
「だって、シルクの目が酷いからw」
シルク「そっちの方が酷くね?w」
ふ、と軽く微笑んで、私は再び目を閉じた。
そしてすぐに、シルクの匂いが私を包む。
「あったかいね」
シルク「うん。あったかい」
「私幸せだよ」
シルク「なんだよいきなりw」
シルクの胸に顔を埋めて、深呼吸をした。
あ、いい匂い。
シルク「お前ホント俺の匂い好きだよなあ」
「いい匂いなんだもん」
シルク「俺からすればAの匂いもたまには嗅ぎたいけど」
「やだよ変態」
シルク「理不尽すぎね」
すると、シルクはうりゃあ!とか言って私に跨がった。
両手首をそれぞれ抑え付けられていて、身動きが取れない。
「朝から襲うの?」
シルク「何、襲って欲しいの?」
急にドSの顔になって、そんな風に聞いてくるシルク。
「別に襲って欲しい訳じゃないけど……」
シルク「じゃあ何ー?」
「……こういうことされると恥ずかしいんですわ」
シルクは驚いたような顔になってから、微笑んだ。
シルク「毎日こういう感じなのかね。これから。」
シルクのほんのり赤く染まった頬を見て、嬉しく思ってくれている、と胸がきゅんとした。
それと同時に、私の体温も少しずつ上昇していく。
「わかんない。けど、そうなりたい」
シルクはさっきとは違う、明るく爽やかな笑顔を見せて、目を細めた。
シルク「あー。安心したわ。」
「何が?」
シルク「お前との約束、守れそう」
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未人(プロフ) - くるるMAさん» おおw早いw頑張ります!w (2018年1月3日 18時) (レス) id: c2cac711d1 (このIDを非表示/違反報告)
くるるMA - スマホから!早速買ってもらいました!今年も妄想と更新頑張ってください! (2018年1月3日 16時) (レス) id: cfcd9e6d3d (このIDを非表示/違反報告)
くるるMA - 前にやってたやつ的なやつか…リベンジしてみるわ。忙しいのに返信ありがと (2017年12月13日 20時) (レス) id: 8a6d8ed592 (このIDを非表示/違反報告)
未人(プロフ) - くるるMA さん» そうねぇ...やっぱRPGのパロじゃない? (2017年12月12日 19時) (レス) id: c2cac711d1 (このIDを非表示/違反報告)
くるるMA - タブレットから。久々に来たら結構更新されててびっくり。全然関係ないんだけど、私が小説を書くならどんな小説がいいと思う? (2017年12月12日 18時) (レス) id: 8a6d8ed592 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:未人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mijinnhomupe/
作成日時:2017年4月29日 20時