宝物×宝物＝ part３

公開されました ページ31

その数日後。


フィッシャーズのマネージャーさんから、「ドラマが公開されました」と連絡が入った。


YouTubeを確認してみると、確かにUUUMのチャンネルでアップされている。



『ドラマ「僕らの出会いに」』



そう書かれた所の上に、私とシルクが恋人繋ぎをした手元だけが、大きくサムネイルになっている。



あの時、恋人繋ぎしてください撮るのでって言われたのはこのためだったのか、と一人で納得した。



再生されそうになっている動画を慌てて止め、先に概要欄を見た。



『脚本:Fischer'sシルクロード
このドラマは実話を一部創作したものです』


と、上の方に記されている。


確かに、登場人物の名前が変わっていたり、フィッシャーズがフィッシューズになっていたりと一部変更点はあるのだ。



内容はどのようになったのかと、私は止まっていた動画の三角形を押した。







第一話を見終わって最初に持った感想は、面白い、だった。


自分で出演しておいて面白いなんて変かもしれないし、ましてほぼ実話だが、シルクの書く脚本は素直に面白かった。


それと同時に昔の思い出も蘇ってきて、懐かしい気持ちになった。



若干にやけながらゴロゴロしていると、LINEの通知が鳴った。



パスワードを入力して、開く。


通知の主は、シルクだった。



シルク動画見た?


やっぱりシルクも見たんだな、と少し嬉しかったり。


A見た見た。めっちゃ面白かった!


返信するとすぐに既読が付き、スポン、と小さく鳴る。


シルク出演者がそれ言うなよw



同じ事を思っていたのだとわかり、思わず笑ってしまった。




最近は、芸能活動の方が落ち着いてきていて、CDは売れるがバラエティ出演などは多すぎない程度にある、という感じだ。


元々やっていたのはYouTubeだし、本業も一応そちらなので、双方の事務所はちゃんとそこを尊重してくれている。


本当にありがたい。



だから、動画にもレギュラー並に出れるようになっている。

まぁ、シルクの出演率には敵わないけれど。









その後しばらくシルクとの会話を続け、楽しい時間となった。

未人からのコメント１０(※必読)→←言っていい事と悪い事

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す