それでいい ページ27
コーラを片手に、私は編集を進めた。
一時間くらい、シルクと昼食を取ったけど、それ以外はずっとパソコンと睨み合っていた。
んー、と伸びをして、シルクの様子を見に行く。
スマホを付けると、PM4:23とあった。
約7時間ほど編集していたことになる。
まぁ、かつて一人でやっていたとはいえ、2〜3年前の事だ。
しばらくやっていないため、腕がなまっているのだろう。
とりあえず終わったので、完成品をシルクに見てもらうことにした。
布団の横に正座をして、「シルク」と声をかける。
シルク「……んぅ?」
きっと私だけが聞けるであろう可愛い声で、シルクは返事をした。
そして向きを変え、私の太ももに腕を乗せる。
突然ぱちり、と目が開き、シルクはふっ、と微笑んだ。
シルク「おはよ」
甘えたような顔で、声で、シルクは更に顔を乗せた。
「うん。おはよう。」
それに応えるように、私も微笑で返す。
「どう?気分は」
シルク「超いい。Aのお陰だわ。」
「そんな事ないよ。私は冷えピタ貼ってご飯作っただけ」
シルク「それがありがたいんだよ」
のそのそと布団から起き上がり、シルクは私の真似をするように正座する。
「……なんか、ごめんね。」
シルク「何がだよw」
「私のせいで、今度はシルクが風邪引いちゃったから」
そう言うと、シルクは本当に少し、笑みを消して言った。
シルク「別に。それは俺がしたくてやったことだし。お前が謝ることないだろ」
「そうだけど」
シルク「いーの。お前は俺の彼女でいてくれれば。」
反論しようとした私の言葉を遮って、シルクはわしゃわしゃと私の頭を撫でる。
下ろした髪の毛が顔に当たって、くすぐったい。
そろそろ切ろうかな、なんて事を思った。
シルク「あー、でも、料理はしてくんないと困るかな」
私は思わず笑ってしまった。
シルク「なんで笑うんだよ」
シルクも本気で言っているわけではなく、笑いを含んでいる。
「いやあ、せっかくカッコいいこと言ったのに、今ので台無しだなぁと思って」
シルク「うるせぇっ!」
そう叫んで、シルクは私に飛びかかってきた。
「危ないってのー」
シルク「自業自得だろ?」
「理不尽だと思います」
病み上がりのくせに、騒ぐ奴ら。
それが、私達なのだ。
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未人(プロフ) - まきさん» ご意見ありがとうございます。しかし、作品に合っている、また私の技術不足で変えることができないのです(全体で一つのデザインなので、字体だけを変えることができない)。申し訳ありません。この事を承知の上で、宝物×宝物=シリーズをご愛読頂ければと思います。 (2017年8月17日 16時) (レス) id: 667be68691 (このIDを非表示/違反報告)
まき(プロフ) - 文字がとても見にくいです、part2のような文字にしてください (2017年8月9日 2時) (レス) id: 2ee09fa6eb (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭 - 未人さん!ありがとうございます!part4まで頑張って下さい! (2017年4月19日 21時) (レス) id: 645772283d (このIDを非表示/違反報告)
未人(プロフ) - 鈴蘭さん» ありがとうございます!最近何かと忙しかったりして更新遅れるときもありますが、応援よろしくお願いいたします!これからも鈴蘭さんをドキドキさせられるように精進いたします! (2017年4月16日 15時) (レス) id: 667be68691 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭 - 毎日更新されるのを待ってます!すごく面白いです。シルクの1つ1つの行動にキュンキュンしてます! これからも頑張って下さい! (2017年4月16日 13時) (レス) id: 645772283d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:未人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mijinnhomupe/
作成日時:2017年3月31日 18時