宝物×宝物＝ part２ (ページ49)

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げんきのもり２ページ49

「いやあ、それにしても速いなあ…」

一緒にスタートしたはずのシルクは、螺旋状のコースで、もう既に二段ほど上にいる。

シルク「お前らおせーぞお！」

「あんたが速いんだよサル」

シルク「っいや誰がサルじゃ」

そしてやる気たっぷりのンダホさんはというと…

ンダホ「っはあ、はあっ…ちょ、速いいいいいい…」

私が見たとき、ただでさえ遅かった速度は徐々に低下していき、そして…

そのままバタリと倒れ込んだ。

「シルクさーん、犠牲者一人出ましたー」

シルク「今取りに行きまーす」

うわ、ンダホ汗の量やば、

頑張りすぎだから…w

シルク「オラ死体起きろゴルァw」

シルクはそう言って、100㎏超えのンダホを持ち上げようとする。

なんとか体勢を立て直したンダホ。

さっきよりは楽そうだ。

シルク「っさ、行っくぞおお～！」

がに股で軽やかに登っていくシルクを、私は必死に追いかけた。

シルク「はい、ここでアスレチック定番のね、丸太の吊り橋でございます」

「でも何か違うよね」

シルク「そうだね、やっぱムズいだけあって丸太の間隔が地球の物じゃない」

その間隔、ざっと1mほど。

空中で大ジャンプをしろということだ。

しかも不安定な丸太の上で。

シルク「ま、まだまだ序盤だからね、ここは一気に行こう」

やっと追い付いたンダホが、肩で息をしながらやめとこうよ、なんて弱音を吐いている。

その間に、シルクはもう行ってしまっていた。

シルク「うおあっぶね、あっぶね！w」

「どしたー？w」

シルク「飛んだ勢いで後ろから落ちるとこだったw」

あっぶね～とか言いつつも懲りずにぴょんぴょん進んでいく。

ていうかここ塔を上りきった後だからめちゃくちゃ高いはずなんだけど!?

「怖いなぁ…」

そうボソッと呟いて渡ろうとすると、シルクがわざわざ向こう岸から渡ってきて言った。

シルク「ほら掴まれ」

差し出される手。

私は戸惑いながらも、怖かったので掴んだ。

ぐい、と寄せられる身体。

狭い丸太の上で、私達はぴったりとくっついた。

シルク「こうすれば怖くねぇだろ」

ニカッと笑った彼の顔を見て、私は少しか安心することができた。

ンダホ「た、助けて…」

「あ、ンダホ忘れてた！」

シルク「やべぇ俺もだw」

結局、この後二人で仲良く渡る前に戻りました。