Flight LOVE【R.Y】

第25便 ページ25

Asaid









ﾃｨﾛﾃｨﾛﾃｨﾛｰﾝ


このお店特有の音と、ともに店内へ入る。



「いらっしゃいませ！2名様でしょうか？」

「あ、はい」

淡々と店員さんの質問に答えている山田、くん


「お煙草はお吸いになられますか？」



そう聞かれて、山田くんは、ちらっとこっちを見た


ブンブンと首を横に振ると、


「いいえ、」


と、それだけ答えた。



「こちらへどうぞ！」

随分元気な人だなあ、



……それにしても、、





「山田くん、誰にも気づかれないですね笑」

「うっ、それ地味に気にしてるんですけど…」

「あ、すみません！！笑」


すごいカッコいいんですけどね。って思ったのは、秘密…


「笑ってるじゃないですか！」

「ふふ、笑ってないですよ？」





なんか、超人気のアイドルでも、そんなことあるんだなぁとちょっと安心した、

なんとなく、というか芸能人とは壁があるって思ってたから



「もー、、ほらなんか、頼みましょ？」

「あ、ですね」




メニューを見て、話し合って、ピザを1枚、ポテトを1皿頼んだ。

あとは、自分たちの食べたいもの…




「あ、今日奢るんで、お財布はしまっておいてくださいね！」

机に置いておいた私の財布を指さしてそんなことを言い出した。


「えっ！いやいやいや！それはダメですよ！」

芸能人に奢ってもらうなんて。お金が足りない訳でもないのに……


「奢らせてください。飛行機でのこともあるので…」



その時の、山田くんの顔はほんの少しだけ暗かった

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