【約束のネバーランド】気がついたら現代のJCから農園の食用児になってました。これって転生？――When the……【レイ】 (ページ48)

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45.Polaris ページ48

『っと……』

「……エマ、少し休むぞ」

　夜の森をしばらく走っていたが、私が少し躓いたのを見てレイが言った。

『えっと、今疲れて躓いたんじゃないけど……』

「あ、“右利きの方”……。また入れ替わったのか」

『最近不安定なんだよね。……ん、右利きの方って！？』

「──どっちみち休憩は必要だ。このまま走ってもペースが維持できない」

「うん。わかった。……みんな、大丈夫？少し休んだらまた頑張って走ろうね」

　入れ替わるときの感覚でバランスを崩して転びそうになったが、今回は“もう1人の私”の視界も見えていたから、すぐに体勢を直すことができた。シスターとの鬼ごっこのときも思ったけど、“もう1人の私”は運動が苦手な方らしい。
　ふと、レイは空を見上げて呟いた。

「……はは、懐かしいな」

　私も続いて見上げると、そこには北極星があった。

『あぁ。屋根の上に抜け出して、見たことあったよね』

　数年前、星が見たいと言い出したエマをきっかけに、4人で壊れた窓から外に出て、星を見たことがあった。そのときに、北極星の話もしたのだ。

Polaris ―北極星―