【約束のネバーランド】気がついたら現代のJCから農園の食用児になってました。これって転生？――When the……【レイ】 (ページ46)

今日:8 hit、昨日:26 hit、合計:1,304 hit

43.Friend ページ46

レイは、トーマとラニが準備している様子を呆然と見ている。

『……まぁ別に、私がどうこう言う必要なかったんだけどね』

　エマ1人で説得できてたし。

「……A」

『ん？』

「……お前も、そういうのもうやめろよ。……あの言葉は、“未来がどう”とか考えてなかったんだろ？」

『…………』

「え？何の話？」

　そういえば、色々と話してしまったけど、エマは知らないんだった。
　ここで、はぐらかすのも不自然だし、そこまでして隠すことでもないから、私はざっくりと事情を話した。エマはいつも通りすごく驚いて、そして受け入れた。

「──うん。それはレイの言う通りだよ。だって、この世界には、Aいるじゃん！異物(イレギュラー)なんかじゃないよ」

『“主観”が“正史”ってこと……？それで、いいのかな……？でも、そのせいでこの先、危ない未来に変わっちゃったら……？』

「今度はAが置いて行けって言うの？ ……私たちの安全のためにAを置いて行くなんて、そんなこと絶対しないからね！」

『……ありがとう。……レイも』

　どっちみち、私が知っている未来はもう終わる。“約束のネバーランド”がこの後も続いていて、私の存在によってそれがねじ曲がっても、私にはわからない。そのせいで、結果的にバッドエンドになってしまうかもしれない。これは、“今の私”が消えるなり“もう1人の私”と同化するなりしても変わらない問題だ。

((でも……。だったら、私の行動で、より良い方向に(・・・・・・・)変えてやろう。“私”だけじゃ無理だったけど、これからは“私”の頭脳だってあるんだから))

Friend ―仲間―