【約束のネバーランド】気がついたら現代のJCから農園の食用児になってました。これって転生？――When the……【レイ】 (ページ28)

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25.Intrusion ページ28

多分、この後2人は秘密の部屋に入ろうとする。本当は、ちゃんと2人に本当のことを言っておきたかったけど、説得できなかった以上は原作通りに進めた方が良いだろう。実際のところ、シスターに“標的”を特定されようが、ママにある程度の不審な行動がバレていようが、あまり問題はないのだ。原作の“あの時”までは、レイが裏切っていることを予想しながらも、ママは制御しようとしていた。このまま、気が付かないフリをしてドンとギルダを──
　さっさと秘密の部屋に行かせてしまおう。そう思っていたのに、“本当のA”は、また入れ替わった。

*****
──No side──

「入ってみようぜ、ママの秘密部(べ)や──あ、A！？」

「これは、その……」

『……別に止めないよ。入ってみよう』

「え」

((“わたし”が思ってる以上に、ママの疑いは“わたし”以外にも向いてる。多分ママは、内通者であるレイ以外の満点(フルスコア)……エマとノーマンにはもう、そういう(・・・・)前提で考えていると思う。だから、今は状況を分析するためにも、情報が欲しい))

『隠し部屋に警報とかつけるなら、もっとわたしたちが近付きやすくて真実に距離が近い、壁や門にもつけるはず。でも、無かった』

　そうして、3人はイザベラの書斎に侵入し、隠し扉を探し出した。

「……本当に入るの？」

「嫌なら来るな。俺はあいつらみたいに冷静になれない。どんな手がかりでも欲しいんだよ！それに、知りたいんだ。本当の(・・・)ママを」

「……！」

『ギルダ、決めた？』

「うん。私も知りたい。確かめたい」

『わかった。……それから、ドン。それじゃ開かない』

「形をよく観察して」

　ギルダは、2つある本棚がその厚さ分ズレて置かれていることに気が付き、引き戸になっていることを見抜いた。予想通りそこには隠し扉があり、マスターキーも使うことができた。

「開けるぞ……」

Intrusion ―侵入―