番外編 / 翔太 ページ21
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俺は親に捨てられた。
小学２年生の春頃だったと思う、いつも遊びに出掛けてる母親だったけど金だけは置いて行ってくれていたのに、ある日3万ものお金を置いてそれっきり帰って来なかった。
いつか帰って来るだろうと待つことにも嫌気がさして、自ら交番へ行った。
「ママに、捨てられました」
いつかこうなるだろうなって、何となく思ってたんだ。
だって母親は俺なんて見ていなかったから、いつだってあの人は男ばかりを見ていたから。
"きっといつか俺は捨てられる"
.
俺はそのまま児童養護施設へ預けられる事になった。
歳が同じ奴と同じ部屋になって、そこに居たのがふっかや涼太だった。
「俺、涼太。今日からよろしくね」
「……ん」
涼太は施設の事を色々教えてくれる面倒見の良い奴で、無口な俺でも飽きずに話しかけてくれた。
だけど俺が嫌がってると分かると無理に近寄らず、そっとしておいてくれる空気の読めた奴で。
でももう一人は違った。
「なあなあ、なべってさ〜モテそうだよね？」
「……は？」
「顔が良いもん。すっげぇ武器だよなぁ」
なに言ってんのコイツ馬鹿？って思ったよな。
小学生で顔が良くて武器になるって、なんの話だよって。
「もっと笑いなってぇ。せっかく良い素材持ってんのよ〜。使わなきゃ」
「だから意味分かんねぇ」
それは中学生になってからもよく言われてて、なんでコイツ武器やら使うやら、そんな事ばっか言ってんの？って。
ほんの少しだけ深澤辰哉という男に興味を持って、見える範囲だけ観察してみれば女のケツばっか追いかけてる。
「やっぱ変な奴じゃん」
「ふふ、まあね。確かに変なんだけどさ」
「涼太はアイツと仲良いけど、あれと居て楽しいの？」
「楽しいとか楽しくないとかじゃないんだよね。でも飽きない、かな？」
「ふぅん」
やっぱよく分かんねぇ。
.
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ゆきんこ(プロフ) - スノ姫さん» コメントありがとうございます😌楽しんで頂けたようで嬉しいです😊 (2021年9月30日 6時) (
レス) id: e6ed62ce5f (このIDを非表示/違反報告)
スノ姫 - 素敵でいい話しですね。少し感動しました。凄く良かったですよ。 (2021年9月30日 6時) (レス) @page23 id: 61c754dd4c (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - あやかぽん。さん» あやかぽん。様！最後まで読んで下さり有難うございました（私が人工呼吸しに行きますね←）裏をかけて良かったのかな？（笑）元々極道な彼を目立たせたくて黒くんご登場頂いたので、黒担さんにはちょっとごめんさいしておきます！有難うございました☆ (2021年5月13日 22時) (レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
あやかぽん。(プロフ) - ぶはっ(無呼吸で読んでた人)やっと読めました。。いやぁふっかさん想像しやすかったです。。絶対めめちゃんとくっつくと思ってただけにいい意味で裏切られてさすがゆきんこ先生って感じでしたヽ(；▽；)ノ←誰？？とても楽しかったです！！ (2021年5月13日 17時) (レス) id: 2ac8db89d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ななさん» なな様、お返事遅くなってすみません！そう言ってもらえると、頑張って書いて良かったなって思います(o^^o)ありがとうございます!! (2021年5月10日 13時) (レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2021年5月5日 22時
