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今日も仕事を終えて帰り支度をして園を出る。
久しぶりに残業なく帰られる喜びと、今公園に行けばタツさんいないかな、とちょっとばかり淋しい気持ちのなか門を閉じていると、
「久坂」
と、低くてよく通る声に名前を呼ばれ振り返る。
幼稚園で男性に声を掛けられることなんて滅多にないから、「へ？」と振り返った顔は多分間抜けだったろうな。
「目黒くん？」
「うっす」
電柱にもたれて、手を上げてる。
「え、え、なんで？」
「この前ゆっくり話せなかったからさ」
「それはそうだけど。いや、でも私ここのこと言ってないよね？」
あの時は世間話なんてする暇なかったし。
うむむ？と、考えている私に目黒くんは言った。
「この前さ、ここの幼稚園のエプロンしてたよ」
「ええっ！？ うそ！？」
「ほんと。ご丁寧に名前入りで」
歩きながらある日のことを思い浮かべると、あーそういえば付けっぱなしだったような気もするなぁって。
ほんとはしてはいけないのに、最近頭を使う事が多くてぼーっとしていたんだろう。
「気をつけろよ。この辺結構危ねぇから」
そう言ってジャケットのポケットに手を入れた目黒くんを見て、「あっ！」と声を発すれば、少し驚いたように私を見る。
「目黒くん凄いね！ 刑事さんになってるなんて！」
「いやまあ、凄いのかな？」
「凄いよ！ 皆のために悪い人捕まえるなんて、誰にでもできるお仕事じゃないと思う」
心からそう思って言えば、目黒くんは目線を逸らして頬を染めている。
昔から照れ屋さんだよね、ふふ。
「うちの園でも春には交通ルールを教えに来てくれるけど、子供たちにも分かりやすいように色々工夫してくれて有難いなぁって！」
「そういや言ってた。交通課の同期が、幼稚園や小学校に行く時はどれだけインパクトを与えて記憶してもらえるかだとかって」
「めちゃくちゃ覚えてるよ！」
「そ、なら良かった……て、おい！」
「きゃっ…」
話し込んでいたら曲がってくる自転車に気付かなくて、目黒くんにお腹を支えられた事でぶつからずに済んだ。
けれど、頭上から盛大なため息が。
「言ったそばから。記憶してたんじゃなかったの？」
「すみません」
してました。でもついつい夢中になってました、と素直に頭を下げると、「ふはっ！」と声がして見上げると口元を押さえてる。
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ゆきんこ(プロフ) - あきさん» あき様、こんばんは！コメントありがとうございます！極道VS刑事が楽しんでもらえてますか？ ダメよダメと思う程燃えるのともあるよなーっていう恋愛にしております(o^^o)あ、私も経験はないですよ（笑） (2021年5月6日 23時) (
レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - ゆきんこ様、こんばんは☆紫さんの極道と黒さんの警察官…もっと早くに読めばよかった…(>_<) ダメなのは頭ではわかってるのに、危険な香りがする男に惹かれるの…わかる気がする(//∇//) ☆あ、経験はないですよ(笑)♪ (2021年5月6日 21時) (レス) id: 4aac9fb6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - megさん» meg様、コメントありがとうございます!! そして作品を気に入ってもらえて嬉しいです(^^) ありがとうございます!! (2021年5月4日 20時) (レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
meg(プロフ) - やっぱりゆきんこさんの作品大好きです!! (2021年5月4日 16時) (レス) id: dd471eef77 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - reaさん» rea様、初めまして！コメント有難うございます。ドラマ化とかなんて嬉しいお言葉をっ!!実は裏設定？として夜10時枠頃のドラマを意識して書いてるところがあるので、そう言ってもらえてとても嬉しかったです!何度も読み返してもらえるように頑張ります(^^) (2021年5月4日 8時) (レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2021年4月19日 21時
