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何かが布越しに太腿に触れた感覚がして、「え？」と身構えた。
「気持ち悪い？ 俺が拭いてやろうか？」
「え？ やっ、」
太腿から上に這い上がってくるのは手だ、ゴツゴツした遠慮のない男の手。
乱暴に押されて、クッション性の高いところへ倒された私は恐怖に固まる。
「あーあ、服濡れちゃって。脱がさないと」
「い、いいです！やめて！？」
足だけは自由だからバタバタしてみれば、ガシッと押さえつけられてしまう。
そして人の近付く気配が、
「大人しくしてないと、刺すよ？」
声を飲み込むしかなくて、恐怖にガタガタと震えが止まらない。
シャツの中に遠慮なく入ってくる手に鳥肌が立って、震える私に男はケラケラと笑っていた。
「いいねいいね。無理矢理するのも悪くねぇわ」
「っ、い、ぃゃぁ……」
助けて、誰か。
こんなわけも分からない状況で私は襲われちゃうの？
顔も知らない人に？
「……ゃ、辰哉さんっ」
ガンッと、鈍い音がして、それと同時に身体に体重がドシッと乗っかった。
やだ！やだやだ！
「なにやってんだよお前。見張ってろとは言ったけど、手を出せとは言ってねぇから」
「っ、え？ ぁえ？」
この声って、私を此処へ連れて来た人？
いったい何が起こってるのかわならなくて、若干パニックになりつつある私に彼は低い声を出して言う。
「おい着いてこい。お前に合わせたい奴がいる」
またガンっと蹴るような音がして、身体が軽くなった。
そのまま腕を掴まれて力の入らない身体を立たされると、また階段を今度は下りて行く。
.
「ほらよ、連れて来てやったぜ？」
「いやっ、」
生温い風に乱れた髪が靡いてブンブンと顔を左右に振れば、目隠しが僅かにズレた。
倒れた時に緩んだのかも、と目隠しの隙間から差し込む電気の明るさに目眩がしそう。
「……てめぇ、そいつに何したのよ？」
「俺は何も？ ちょっと見張りくんが、おいたしちゃったみたいでさ」
「チッ」
声に反応して私は腕を掴まれてるのにも関わらず前へ飛び出そうとして、ガンっと引っ掛かりを感じて呻く。
「辰哉さん！？ ……うぐっ…！」
「こらこら、動くなって。お前人質なんだよ？そのへんちゃんと理解してくれや」
「きゃっ」
「おおーいっ！」
室内に鼓膜が破れそうなくらいに大きな辰哉さんの声が響いた。
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ゆきんこ(プロフ) - あきさん» あき様、こんばんは！コメントありがとうございます！極道VS刑事が楽しんでもらえてますか？ ダメよダメと思う程燃えるのともあるよなーっていう恋愛にしております(o^^o)あ、私も経験はないですよ（笑） (2021年5月6日 23時) (
レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - ゆきんこ様、こんばんは☆紫さんの極道と黒さんの警察官…もっと早くに読めばよかった…(>_<) ダメなのは頭ではわかってるのに、危険な香りがする男に惹かれるの…わかる気がする(//∇//) ☆あ、経験はないですよ(笑)♪ (2021年5月6日 21時) (レス) id: 4aac9fb6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - megさん» meg様、コメントありがとうございます!! そして作品を気に入ってもらえて嬉しいです(^^) ありがとうございます!! (2021年5月4日 20時) (レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
meg(プロフ) - やっぱりゆきんこさんの作品大好きです!! (2021年5月4日 16時) (レス) id: dd471eef77 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - reaさん» rea様、初めまして！コメント有難うございます。ドラマ化とかなんて嬉しいお言葉をっ!!実は裏設定？として夜10時枠頃のドラマを意識して書いてるところがあるので、そう言ってもらえてとても嬉しかったです!何度も読み返してもらえるように頑張ります(^^) (2021年5月4日 8時) (レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2021年4月19日 21時
