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この人たち聞いた話では同じ歳で同じ施設で育ち、辰哉さんだけが今の組の前組長さんに引き取られたんだとか。
色々訳ありな匂いしかしないけど、敢えてそこは聞かないことにした。
一気に知るよりも少しずつ辰哉さんが打ち明けてくれる事が嬉しかったから。
「なあ、あのイケメン君また外で張ってるけど」
ギィィと重音を響かせドアを開けたのは渡辺さん。
「とりあえずご苦労さんって、牛乳差し入れといた」
「おお、なべさんやっさしぃ！」
「あとアンパンもいるんじゃないの」
「じゃあ涼太がやれば？ んで邪魔だから帰ってって言ってきて」
渡辺さんは独特な笑い方でカウンターの中へ入り、涼太さんと並んで話を始めた。
"イケメン君"て、目黒くんだよね。
膝の上の手をギュッと握る。
辰哉さんの傍にいると腹を括ったあの日から、私は目黒くんの連絡を一切返してない。
酷いことをしているのは百も承知だけど、これ以上私に優しくしないでって意味を込めて。
あなたにはもっと素敵な人がいるに決まってるから。
「気になんなら会いに行ってくればいいじゃん」
「……行きません」
酷い人。私があなたに夢中だって知ってて、そうやって挑発的に笑ってるんだから。
「辰哉〜、ちょっと最近付き合い悪くない？」
「悪ぃ悪ぃ。ちょっとねぇ子猫に懐かれちゃってるから、お世話が大変なのよ〜。ね、許して？」
「もお〜、奢ってくれるならいいわよ」
「おっけおっけ〜。涼太くん、彼女にジャンジャンよろしくねぇ」
いつの日か嫉妬しまくったお姉さん方のうちの一人だ。
この店に来ると何度か彼女たちにも会って、その度に敵対心剥き出しで睨まれたり、逆に全く相手にされないこともあるけど、辰哉さんは誰に対してもあんなんで。
「気にしてたらキリねぇよ」
「わかってます」
お皿を洗いながらボソッて渡辺さん。
彼らは私たちの歪な関係に気付いてるから、こうして嫉妬する私を見てはきっと呆れてるだろう。
だったら離れたらいいのにって。
でも離れてる間に、あの人たちと付き合ったりするかもしれないじゃない。
また私から離れるかもしれないじゃない。
「まあじ遠慮ないよあの子たち。俺の懐どんどん寂しくなってくんだけどどうしよ？」
「稼げばいいじゃん」
「簡単に言うなよ。あー、Aで癒してもらうからいいわ」
急に肩を抱き寄せられて、ドキンと心臓が跳ねる。
ほんとズルい人だ。
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ゆきんこ(プロフ) - あきさん» あき様、こんばんは！コメントありがとうございます！極道VS刑事が楽しんでもらえてますか？ ダメよダメと思う程燃えるのともあるよなーっていう恋愛にしております(o^^o)あ、私も経験はないですよ（笑） (2021年5月6日 23時) (
レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - ゆきんこ様、こんばんは☆紫さんの極道と黒さんの警察官…もっと早くに読めばよかった…(>_<) ダメなのは頭ではわかってるのに、危険な香りがする男に惹かれるの…わかる気がする(//∇//) ☆あ、経験はないですよ(笑)♪ (2021年5月6日 21時) (レス) id: 4aac9fb6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - megさん» meg様、コメントありがとうございます!! そして作品を気に入ってもらえて嬉しいです(^^) ありがとうございます!! (2021年5月4日 20時) (レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
meg(プロフ) - やっぱりゆきんこさんの作品大好きです!! (2021年5月4日 16時) (レス) id: dd471eef77 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - reaさん» rea様、初めまして！コメント有難うございます。ドラマ化とかなんて嬉しいお言葉をっ!!実は裏設定？として夜10時枠頃のドラマを意識して書いてるところがあるので、そう言ってもらえてとても嬉しかったです!何度も読み返してもらえるように頑張ります(^^) (2021年5月4日 8時) (レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2021年4月19日 21時
