またな ページ36
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私が目黒くんの腕の中から出た時にはもう辰哉さんは居なくなっていて、明らかにシュンとなってしまってる私の頭を目黒くんは優しく撫でてくれた。
気まずさに唇を噛んで俯けば、「わかんねぇな」と呟き。
「俺、アイツに負けてるとは思わないよ」
「？」
思わず見上げてしまえば、したり顔で私の頬を抓る。
「Aが好きなんだから何か惹かれるところがあんだろうけど。でも絶対負けてねぇよ、特に顔は。笑」
「……そうだね。笑」
こんな時にまで私を笑わせてくれるなんて、本当に優しい人だね目黒くん。
ブーブーブー、とスマホの震える振動音に目黒くんの腰元へ目が動く。
ポケットからスマホを抜き画面を確認した後彼は、「うわ」と残念そうな表情を浮かべて「ごめん」と謝った。
大丈夫。と頷くと、目黒くんは誰かと話しはじめたから、ちょっとだけ距離をとってペンギンさんをボーッと眺めてた。
「悪い。仕事入った」
スマホをポケットにしまいながら走ってくる目黒くん、なんかそんな気はしていたんだけど正直少しホッとしている。
「ううん、お休みでも仕事になるんだね？」
「あー、うん。今追ってる事件が少し動きそうでさ。ごめんっ！今度また埋め合わせすっから！」
「大丈夫。目黒くんのお仕事の方が全然大事だから、早く行って？」
埋め合わせなんて……、どちらかと言えば私がしなくてはならないんじゃ…と思う。
「いいや、絶対するから！ ほんとごめんな送ってもやれなくて」
いつまで経っても帰ろうとせず、足は少しずつ出口方面へズレるのに上半身はこっちを向いたまま。
「もうっ」、と思わず笑ってしまう。
目黒くんの向きを変えさせて、「いってらっしゃい！」とバシンと背中を押した。
「っ！？い、意外と力あるな？」
「子供たちと一緒にいる先生を舐めないで頂きたい！」
「ふっ、A」
ふわり、と髪を撫でた目黒くんはちゅっと軽く頬にキスをする。
かああ、と火照る顔を見てもう一度髪を撫で、「またな」と笑って走り去って行った。
「…………っ、」
ほんと、苦しくさせる人だ。
あの人も、この人も。
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ゆきんこ(プロフ) - あきさん» あき様、こんばんは！コメントありがとうございます！極道VS刑事が楽しんでもらえてますか？ ダメよダメと思う程燃えるのともあるよなーっていう恋愛にしております(o^^o)あ、私も経験はないですよ（笑） (2021年5月6日 23時) (
レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - ゆきんこ様、こんばんは☆紫さんの極道と黒さんの警察官…もっと早くに読めばよかった…(>_<) ダメなのは頭ではわかってるのに、危険な香りがする男に惹かれるの…わかる気がする(//∇//) ☆あ、経験はないですよ(笑)♪ (2021年5月6日 21時) (レス) id: 4aac9fb6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - megさん» meg様、コメントありがとうございます!! そして作品を気に入ってもらえて嬉しいです(^^) ありがとうございます!! (2021年5月4日 20時) (レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
meg(プロフ) - やっぱりゆきんこさんの作品大好きです!! (2021年5月4日 16時) (レス) id: dd471eef77 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - reaさん» rea様、初めまして！コメント有難うございます。ドラマ化とかなんて嬉しいお言葉をっ!!実は裏設定？として夜10時枠頃のドラマを意識して書いてるところがあるので、そう言ってもらえてとても嬉しかったです!何度も読み返してもらえるように頑張ります(^^) (2021年5月4日 8時) (レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2021年4月19日 21時
