■照れ屋さん ページ3
[ uratanuki ]
「あのさ、教科書忘れちゃったから見せてくれない…?」
「おう」
隣の席の浦田くんは、ほとんど喋らない。
…と言っても、その対象は私だけみたいで、他の子とは普通に話していた。
私やっぱ嫌われてるんだな…って結構傷ついてたりする。
いつからか、自然と目で追っていて、その笑顔もっと見たいなって思い始めて。
私、浦田くんのこと好きなんだって気づいて話しかけてみてわかった。完全に脈なし。
諦めよう、諦めようって思って数ヶ月が経っている今日この頃。
·
放課後、日直でやらされた雑用が終わり、荷物を取りに教室に帰ると、浦田くんが机に突っ伏していた。
寝てるのかな…?と思ってなるべく起こさないように、荷物をとってそそくさ帰ろうとしたら、
バシッと手首を掴まれて、ものすごくびっくりして振り返ると、俯いてる浦田くんが。
「わり、」
パッと腕を離される。
「う、うん。ていうかもう遅いよ?」
「知ってる。」
「そっか、ごめん。私帰るね、じゃあ」
「待てよ、」
私は心臓ドキドキしまくってるけど、これ絶対浦田くん怒ってるよ…
起こしちゃったからかな…
どうしよう、どうしよう
「お前に言いたいこと、あって。待ってた。」
「うん…」
「…あの、好き、です」
「…え?」
・
85人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さく - すみませんゴキブリちゃんのお話が消えてます!また読みたいです!(´;ω;`) (2019年6月22日 0時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すず | 作成日時:2019年5月6日 18時