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七皿目 ページ7

「お釣りとレシートです。……あ、袖に何かついてますよ」



支払いを終えて財布の口を閉じていると、諸伏さんがそう言ってちょんちょんと自分の服の袖口を指差してみせる。



「え? どこですか?」

「ここです。失礼しますね」



私がくるくると腕を動かして探していると、諸伏さんは私の左袖の、さっき丁度コナン君が掴んだあたりに手を伸ばした。

私が大人しく取ってもらっていると、彼は腕を引っ込める時に、スルリと私の手の甲を軽く撫でていく。


え? 何ですか、何のサービスですか?
追加料金要りますか? お金払いますけど。



「取れましたよ。こちらで捨てておきますね」

「ありがとうございます」



きゅっと握り潰すように拳を閉じた諸伏さんの手の中に、一瞬白くて丸いシールのようなものが見えた気がして私は頬を引き攣らせる。

諸伏さん達はコナン君に一体何をしたのだ。

どうしたら諸伏さんとただ話していただけの私にシール型発信器が付けられるような事態になる。



「ぜひまたお越しくださいね。今度はゆっくりお話ししましょう」



ドアノブに手を伸ばした時に諸伏さんからかけられたそんな言葉に、私は曖昧に笑ってポアロから出る。

マスターや梓さんには悪いけれど、私はできる限りポアロに近づかないと決めた。

少なくとも、コナン君からの諸伏さんや降谷さんに対する疑いが晴れるまではお預けである。

噂のあむサンドは非常に美味しかったからとても残念だ。



それにしても、ちょっとランチのつもりが、思った以上に時間を使ってしまった。

早く戻らないと松田先輩に怒られてしまう。

ぐーっと天に伸びをして鞄をしっかりと抱え直すと、私は足早に本庁への道を歩いていった。

ごちそうさまでした→←六皿目



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設定タグ:名探偵コナン , 諸伏景光 , 転生トリップ   
作品ジャンル:ギャグ
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真白(プロフ) - 天然石さん» こちらは元々掲載しておりました完結済み短編を再度掲載したものとなっております。短編のつもりで書いていたので、作者としましてはこの先続けるつもりはあまりございません。楽しみにしてくださったのに申し訳ないです……。 (2023年3月26日 22時) (レス) id: f022b78e83 (このIDを非表示/違反報告)
天然石 - この小説終わったんですか?せっかく楽しみにしてたのに (2023年3月26日 14時) (レス) @page9 id: 9e1c69280d (このIDを非表示/違反報告)
真白(プロフ) - 泉さん» ありがとうございます!読みやすくてテンポ感のあるお話を心がけているので、そう言っていただけてとっても嬉しいです! (2023年1月29日 18時) (レス) id: f022b78e83 (このIDを非表示/違反報告)
真白(プロフ) - 千景さん» ありがとうございます!短編用で書き始めたのでここで終わらせましたが、結構気に入っている2人なのでそう言っていただけて嬉しいです。作者、何を隠そう景光推しでして……。これからもちょくちょく書くと思うので、また見かけられた際には読んでくださると幸いです! (2023年1月29日 18時) (レス) id: f022b78e83 (このIDを非表示/違反報告)
- 読みやすい! (2023年1月27日 13時) (レス) @page8 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:真白 | 作成日時:2023年1月24日 23時

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