-7年 入校式 1 ページ3
初めて彼を見たのは、警察学校の入校式の日。
総代を務めた降谷零君は、それはもう麗しかった。
周囲に座る女の子達は皆一様にざわめき色めき立ち、警察官としての志をかなぐり捨て、ただの女と成り果てた。
何のためにこの学校にいると思っているんだ、と諭してやりたくなるレベルである。
まあかくいう私も、その整った容姿につい見惚れてしまい、挨拶を終えて席に戻る降谷君の背中を目で追っているのだけれど。
それでも彼女達ほどではない。
このくらいならばセーフだ、セーフ。
イケメンならば幼馴染二人で見飽きていると思っていた。
まさかこの二人をしのぐイケメンが現れるとは。
なんならその幼馴染達が私に呆れたような冷たい視線を送ってきていたのだけれど、ミーハー根性丸出し状態の今の私にはそんなもの効かない。
だって陣平君と研二君に引けを取らないレベルのイケメンなんて、久しぶりに見たのだ。
これから半年以上は共に警察学校内で生活するとはいえ、今は初見なのだから、しっかりと目に焼き付けておくべきだろう。
イケメンは観察できる時にできるだけ観察しておくものだ、という自論を心の中で誰かに振りかざしつつ、私は彼が椅子に腰掛けるその瞬間まで降谷君を見つめ続けた。
「ゴホン」
進行役の教官の咳払いに、私はハッと我に返る。
いかんいかん、今は入校式の途中だった。
いくら降谷君がイケメンだとはいえ、式にはきちんと参加しなくてはならない。
右横の陣平君が深々と溜息を吐いた。
ざわざわとしていた女の子達も、だんだんと静かになっていく。
降谷君のことは後でじっくり眺めようと心に決めて、私は顔を前に向けようとした。
いや、半分くらいは前を向いていた。
未練がましく視界の端に降谷君を入れようと私が画策していたその時、事件は起こったのだ。
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真白(プロフ) - シンヤさん» わ〜！ありがとうございます！デートシーンを書くのに時間がかかっているせいで更新亀さんですが、良ければこれからもよろしくお願いします！ (11月15日 20時) (
レス) id: f022b78e83 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています🥰 (11月15日 0時) (レス) @page12 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真白 | 作成日時：2023年9月13日 17時
