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貴方と私で、もう一度 ページ33
看護師さんの勢いに驚いて頭を拘束する手が緩んだことくらいわかっているはずなのに、陣平は一向に自分から抜け出そうとはしない。
私から動くのを、待っているのか。
「A」
「な、何よ」
「顔、見せて」
な、お願い。
酷く寂しそうな声で陣平が言った。
「……ずるい」
今、その言い方をするのはずるい。
私も、顔が見たくなってしまう。
ゆっくりと頭を離すと、声とは対照的にニヤリと楽しそうな色をした瞳とぶつかる。
おのれ、謀ったな。
「可愛い」
真っ赤な額に、チュッとキスが落とされる。
「いじわる」
獰猛な藍の瞳が、キュッと弓形に細められた。
それさえにも胸が高鳴るのだから、もうどうしようもない。
「昔からだろ」
重ねられた唇は、酷く懐かしい味がした。
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作者名:真白 | 作成日時:2023年2月5日 0時