◇全部 ページ22
・
共演者の人に飲みに誘われて、断れなかった時点で終わったと思ったけど
なんとか酒を飲まされないようにして、なるべく早く帰ってきたのに
・
「….いねぇじゃん」
・
部屋は静かで寒いままで、逃げられたかと思ったけど
ゴミ箱に信じられない量のオレンジジュースの紙パックが捨てられていて
まだこの家にいることを察した。
・
どこにいるか探したら、風呂場でうずくまってるなんて聞いてない。
可愛いことしかしないなぁ…と思いながら、無理やり膝の上に座らせる。
・
「…カズ」
・
首の辺りから聞こえる小さな声
鼻をくすぐるシャンプーの強い匂い。
・
「….ごめんなさい」
「昨日、響さんと会ってたんでしょ」
・
部屋に訪れる沈黙
抱きしめた体が強張った。
・
「俺もね、今日たまたま響さんに会ってさ」
「…嘘でしょ」
・
首から顔をあげて、絶望的な表情で俺を見る。
・
「全部聞いたよ。」
・
Aの目が泳ぐ
・
「…Aも頑張ったんだね」
「….」
「本当に、俺こそごめんね。怖かったでしょ」
・
おでこをくっ付けて、鼻先をグリグリする
・
「...どこまで聞いたの？」
「だから全部だって」
「….。」
「すげー意外だった」
「…..。」
・
鼻を離して、あからさまに落ち込んだ顔をされる。
知られたくないことだったろうなとは思うけれど、知らないフリもできなかった。
・
「あの何だっけ、クラゲ男」
「クラゲ男は酷いかな…」
「そんな長く付き合ってなかったの？」
「…1年は、付き合ってないかも」
「でも、よく我慢したよね。若いのに偉いね」
「….。」
「そういうところが好きだった？」
「….カズ、嫌い」
・
何も塗られていない頬は、すぐに赤くなったり怒ったりする。
それが可愛くて、そういえば喧嘩してたっけ？なんて心の底がすっとぼける。
・
「….カズのことは、怖くなかったよ」
・
Aもやっと、自分の壁をひとつ壊せた様で
膝の上で、ひとつずつ過去を出し始めた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2419人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
萌乃(プロフ) - めちゃくちゃ続きが気になります！！ツイッターで検索かけてみたんですけど出てこないです。。 (2018年3月30日 11時) (
レス) id: 87b9eee671 (このIDを非表示/違反報告)
sallysally67(プロフ) - 二人が望む結末…二人で一緒に幸せになる結末だといいな。ラストに向けてドキドキです。 (2018年3月30日 7時) (レス) id: 8738f1c5dc (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - やっぱりももちゃんには幸せになってもらいたい！！和さんと支えあいながら幸せに成長して欲しいです。あぁ、もう直ぐ終わってしまうと思うと寂しいです。でも早く続きが知りたいです（笑）ラストスパート応援しています！ (2018年3月30日 7時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - だ、大丈夫かな？ももちゃん…。代償だなんて怖い、、どうか二宮さんとももちゃんが隣同士で笑っていて、ラブラブで、凛さんも笑顔でありますよーに！ (2018年3月29日 22時) (レス) id: 1fd63b4fae (このIDを非表示/違反報告)
橘花(プロフ) - 凛さんの貴重な笑顔…！2人の結末が望む未来に繋がってますように。どうしようもないことも二宮さんが言いくるめてください…！ あっというまのパート５でした。おつかれさまでした！最後まで見守らせていただきます…。 (2018年3月29日 21時) (レス) id: de01428fe5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：.
| 作成日時：2018年3月17日 22時
