あの日のこと 3 (ページ9)

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イフオアの話ページ9

「俺さ、イフオアやめていいかな？」

そうチーフに言ったのは渋谷さんの話が共通認識になった1週間後のことだった。

「なんでや？」

「すばるを引き止められても引き止められんくても、俺らには時間が必要や。ちゃんと全員で話す時間が今はない。その時間を、関ジャニ∞のための時間を増やしたい」

「……っごめんな。お前にはいつも気ぃつかわせて。お前がいいならやめてええ」

「いや、幼馴染やからさ。俺らは。わがまま言ってええ？」

「言うてみ？」

「2年後以降、いつか復活したいとも思ってる。あの場は俺のファンの子と俺の大事な時間やねん」

「あぁ。わかった」

帰りの車の中で久しぶりにただ眠る村上さんを見た。

「村上さん。着きましたよ」

「ん？ありがとな」

大きなマンションのエントランスに消えていくその背中は相変わらず大きかった。