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レコメン卒業を決めた日 ページ6
村上さんはその日、チーフに呼ばれてその話をした。
「お前はどうしたい？続けたいか、後輩に譲るか。どっちにしても文化放送で新番組は始まる。収録やけどな」
「俺、辞めるわ」
「…。ええねんな？それで」
「選ばしてもらえる場所に来れたことが有り難い」
「お前の20年近く守ってきたその場所がなくなることもわかってるか？」
チーフは、奥底にしまう村上さんの本音を必死に推し量ろうとしていた。
「大丈夫や。なくなってもやってきたことには変わらへん」
「そうか。ほな、3月までな。お前には言うまでもないけど悔い残すなよ」
その日の帰りの車中、村上さんは長いため息をついた
「よっしゃ。まだまだやるで」
そう言っていつものように話しかけてくる村上さんを俺はいつも通り返事をしながら送り届けた。
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作者名：ゆう | 作成日時：2018年8月20日 0時
