By a trick of fate ~ 2 (ページ5)

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54.何がページ5

｢単刀直入に言うよ？｣

ビールを1口飲んだ賢介にーちゃん。

｢A、卓は悪いやつじゃない。｣

｢ちょっと頑固なだけなんだ｣

私はその言葉を並べた賢介にーちゃんを軽く睨んだ。

｢…だってあいつ、私も低レベルなオンナ達と同じ扱いするんだもん｣

｢それは卓の悪いとこが出たね。｣

ははっと苦笑いを浮かべた賢介にーちゃん。

｢あいつ、女運ないだけなんだよね｣

｢遥輝の元カノとかね｣

｢その話は聞いたの？｣

｢本人から、なんで私に言ったか分かんないけど。｣

｢へ～、卓が自分から、ねぇ笑｣

｢なん？｣

｢なんでも｣

出てきた料理を食べながら、賢介にーちゃんの事情聴取は続く。

｢Aはさ、なんでそんなに卓を牽制するの？Aなら、卓にそんな扱いされたって上手くやっていけるでしょ？｣

確かに、初対面のやつにあんな啖呵切るほど、私は子供ではない…はずだったんだけど。

｢分かんない、けどあいつにはムカついたから。｣

｢ふーん。｣

賢介にーちゃんはそれだけ言って、あとは、何も聞いてこなかった。

一体何が聞きたかったんだろう。