By a trick of fate ~ 2 (ページ16)

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65.縁ページ16

｢おはようございます、本日もよろしくお願いします｣

林さんの挨拶とともに、私も一緒に頭を下げる。

｢じゃぁ簗場さん、行くわよ｣

｢はい｣

林さんについて営業まわり。

｢あれ、Aちゃん｣

｢あ、鍵谷さん、お疲れ様です｣

｢え、なになに、もう仲良くなっちゃったわけ？やるじゃなーい！｣

と、なぜかご機嫌な林さん。

｢Aちゃんはうちのチームにはすごい人気なんですよ｣

｢ちょっ、鍵谷さん？！？！｣

すごい人気って…全然そんなことないんだが…
むしろ中島卓也の件で嫌なイメージしかないと思う。

｢そうなんですね～、しばらくここにきて色々打ち合わせがあるので、これからも仲良くしてやってください。｣

え、私が来るのは今日で最後とかじゃないの？！

なーんて思いが届く訳もなく。

｢ちょっと休憩しようか、私トイレ行ってくるね｣

ひと通り、選手に挨拶した後、林さんが言い出した。

私は缶コーヒーを開ける。

ごくごくと乾いた喉を潤していたら、

｢あ｣

｢…あ｣

そこにちょうど中島卓也がやってきた。

最近こいつとの縁がありすぎて怖いくらいだ。