By a trick of fate ~ 2 (ページ14)

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63.なんて日だページ14

｢あ、私そろそろ出なきゃ……どうしますか？まだ居るなら鍵置いときますけど。｣

ちょうど8時、そろそろ出勤しなければ。

私の言葉に中島卓也は目を見開いたまま、動かない。

｢…あのー……？中島さん？｣

｢…っ。いや、俺も家戻るわ…｣

そう言って、荷物をまとめて家を出る準備をする。

私も仕事用のカバンをもって、2人で家を出た。

何これ、夫婦かよ。

｢…じゃぁ｣

｢…すみません、ありがとうございました｣

と言って、マンションの前で別れを告げ、お互い進む方向へ。

なんとなく、私は中島卓也の行く先が気になって後ろを振り返ると。

｢…え、まじかよ｣

スタスタと目の前の高級マンションに入っていく姿。

まさか目の前高級マンションに住んでいようとは…

朝から2度目の衝撃を受けた。

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｢おはようござい｢あ！簗場さん！今日も札ドで営業ね！今日は私も同行するから！｣

挨拶を遮られたかと思えば、朝から元気な林さん。

今日も営業だなんて私そもそも部署違うのに…

｢営業担当と言うより、デザイン・製作担当として、今回の案件ビチビチ詰めてもらうからね！｣

林さんって、私の心読めるのかな？

有無を言わせない圧力に負けて、私は今日も札幌ドームへ足を運ぶことに。

なんて日だ。