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大毅side



黄「うちは、雛菊と申します。菊とお呼びください。」



ふーん、雛菊いうんや…。
けど、こいつ女っぽいけど男なんよな。
雛菊なんて、女の名前やん。



赤「それ、ほんまの名前?」



黄「いえ、ほんまの名前は他にあります。

けど、仕事柄ほんまの名前は言ってはいけないことになっと

るんです。」



赤「大変そうやな。」



赤「慣れてしまえば、どうということはありません。」



困った様に微笑む菊の顔は、少し、悲しげやった。
どないしたんやろ。



桃「なあ、菊?菊はなんの仕事しとるん?

男なんに、髪伸ばしとるし。

ほんまの名前教えられへん仕事って、何?」



のんちゃんがおそるおそる聞く。
確かに名前教えられへん仕事なんて限られている。
着物も女物や。
女みたいにしなければならない仕事…。

疑問に思っていたら、菊の口から衝撃の言葉が飛び出した。



黄「えっと…。男女郎って、分かります…?」



男女郎?
そんなん、あれやん。
男が男に身体売る仕事やろ?
…え?まさか…。



黄「うちは男女郎です。

この山の麓の吉原に、“夜弧屋”という遊郭があるんですけど、

うちはそこの花魁です。」



桃「え、あ、なんかごめんな。」



黄「ええよ、のんちゃん。

吉原に入ったんも、18年も前やで?

もうなんも気にしとらん。

なんや、のんちゃんもう吉原なんて知っとるん?

ませとるなぁ。」



口を抑えて楽しそうにクスクスと笑う菊は、どこか諦めているような、そんな顔をしていた。

捌→←陸



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設定タグ:ジャニーズWEST , 中間淳太 , 遊郭パロ   
作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:百瀬 花楓 | 作成日時:2020年2月29日 20時

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