Chrysanthemum princess (ページ17)

今日:3 hit、昨日:4 hit、合計:49,200 hit

伍ページ17

雛菊side

緑「あんたらは自己紹介だけっていうのが出来んのか。」

緑色の着物を着た方が、怒ってはる…。
優しそうやけど、俺のこと考えてくれたんや。
ほんま、この家の人はええ人達やな。
まあ、虫みたいな草を手に乗っけてくるんはやめてほしいけどな。

緑「はぁ、まったく…。ほんまにごめんね？菊さん。」

黄「いえいえ、全然ええですよ。とても楽しそうやし。」

緑「ありがとなぁ。ほな、次は俺な。俺は智洋。

みんなから神ちゃんって呼ばれとる。

菊さんもそう呼んでな？」

黄「は、はい…。か、神ちゃん…？」

緑「ん、それでよろしい。｣

この家の人は変わったあだ名が多いなぁ…。

緑「はぁ…。流星、起きろや。」

と、隣で寝ていた…流星さん？の頬をペチンと叩く…神ちゃん。

青「ん…。次俺？」

緑「せやで。ほんまに、そんなすぐ寝るなや。」

青「うぃ…。っと、流星っす。

だいたい…ていうか、ほとんどの人から流星って呼ばれと

る。雛菊さんやっけ？もそう呼んで。」

黄「流、星…？」

青「ん。さっき言うた通り、俺と神ちゃんは双子やで。」

双子なんか…。
なんか、全然顔似てへんし、性格もまったく違うように見えるけど。

紫「のんすけ、のんすけ？ほら、次やで。自己紹介しい

や。」

濱ちゃんが、のんちゃんを揺さぶる。
そういえば、のんちゃんずっと俯いていた。

そう思っていたら、のんちゃんが顔を上げた。
その目は真っ赤で、濡れていた。