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『……なんて、ふざけられる雰囲気でもないよな。ほんとにごめん、Aちゃん。君のことは絶対に守るって誓ったのに、今度は俺が、君に一生消えない傷を付けてしまった』







さっきのふざけていた空気とは一変して、研二くんの真剣な声と眼差しが、私を真っ直ぐに射抜く。



優しく握られた両手からは、手が悴むくらいの冷たさが伝わってきて。


研二くんの目を見つめ返した私は、最後の強がりを見せるようにキュッと唇を引き結んだ。






……本当はずっとずっと、全部が怖くて泣いてしまいたかった。



たとえゲームの中でも死ぬのは怖い。

いくら事件を解決しても、誰かの死体を見るのは今でも怖い。


それがもし大切な人だったら、私はもっと怖いと思ってしまう。




動かなくなった研二くんを見た時だって、強がっていただけで本当は、息が出来ないくらいに苦しかった。


真っ赤に染まった掌を見る度に、もう研二くんには会えないんだって言われてるみたいで、逃げ出したくて堪らなかった。




……でも、逃げ出せなかった。

「ちゃんと生きて帰ってきて」っていう、研二くんとの約束があったから。





だから現実世界で研二くんの姿を見た瞬間、頑張って堪えていたものが一気に出てきちゃって。


涙が、止まってくれなくて。




ぐぐっと唇を噛みしめる私のほっぺたを、研二くんの右手がそっと割れ物を扱うように撫でる。







『それでもちゃんと、俺との約束待ってくれたんだよね。……ありがとう、Aちゃん。君が生きていてくれて、本当に良かった』







研二くんにそう言われると、自然と強張っていた肩から力が抜けていって。


再び泣き始めた私を見ても、研二くんは何も言わずに手を繋いでいてくれた。







「______Aッッ!!!!」







そんな私たちの元に駆け寄ってくる、もう一つの足音。



声のする方にいち早く視線を向けた研二くんは、どこか面白がるように「どうやら迎えみたいだな」なんて言うと、するりと繋いでた手を解いて。


代わりに、ほんのりと煙草の匂いがする紺色のスーツが、私の体をぎゅうっと抱きしめた。







「……ったく、心配かけさせやがって。他の奴庇って列車から落ちるとか、ほんと何考えてんだ、ばか……っ」



「……ご、ごめん、なさ、」


「マジで、ほんとに、……俺の手の届かねぇとこで、無茶してんじゃねぇよ……」







お前が苦しんでるってのに、これじゃあ助けてやれねぇだろうが。



そう言って頭を撫でてくるじんぺーちゃんの手は、少しだけ震えてる気がした。







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(プロフ) - 更新待ってました、!!おかえりなさい!! (2023年3月20日 14時) (レス) @page50 id: 8afc6fd8a6 (このIDを非表示/違反報告)
みすず。(プロフ) - ふぉわっっ!?!? 待って、久々の投稿っっ!! 好きです!! 更新ありがとうございます!! 元マシュマロ。です! これからもとことん応援、推させて頂きます!!! (2023年3月20日 0時) (レス) @page50 id: 5bbebede5e (このIDを非表示/違反報告)
ふゆな(プロフ) - 更新待ってました!!!!😭 ありがとうございます嬉しいです!!!、!!👊🏻💗 (2023年3月19日 16時) (レス) id: 676d8245fd (このIDを非表示/違反報告)
たむ(プロフ) - はああああ!!!!!久しぶりの更新!!!!!わあああ!!!!ありがとうございます!応援してます!頑張ってくださいいっっ!!! (2023年3月19日 0時) (レス) @page48 id: eba900a9f0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆのみ(プロフ) - この作品を読んでコナンくんにハマりました!主様の全作品の中で1番好きです。もちろん、他の作品も大好きですよ。こちらの更新も楽しみにしてます! (2023年1月4日 23時) (レス) @page46 id: 19928cbf59 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:無糖 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年4月17日 18時

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