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＿＿＿＿＿＿Aちゃんを守るように彷徨っていたある日、状況が一変した。
陣平ちゃんが警視庁捜査一課強行犯係に異動になったのだ。
なんでも、特殊犯係に異動を希望をしていた彼に「少し頭を冷やせ」と上司が勝手に決めたのだそう。
まぁ、確かに、目的が敵討ちだからなぁ。
あの上司も見たところ鈍い人じゃない。
俺のために闘志を燃やしている松田の内面に気づいたのだろう。
案の定、冷静に異動命令を下された陣平ちゃんは、募る苛立ちを吐き出すように近くの壁を殴りつけていた。
凹みはしなかったが鈍い音を発する壁。
おいおい、爆弾処理のプロが手を傷つけて良いのか？
「……何が、頭冷やせだ。俺はいつだって冷静だろーが」
いやぁ、壁ぶん殴る奴は冷静ではないだろ？
ガシガシと頭を掻きむしる陣平ちゃんの周りを漂いながら、俺は苦笑を浮かべる。
今のお前を見てると、なんであの時あんなことを言ってしまったのかと思ってしまう。
仇を討って欲しかったのは本当だ。
出来ることなら親友である彼の手でこの連鎖を断ち切ってほしいと願っている。
だけど違う。
俺はそんな風にお前を追い詰めるために言ったわけじゃないんだ。
「＿＿＿けんじくん、どうしたの？考えごと？」
『っ、Aちゃん……』
陣平ちゃんの元を離れてAちゃんの背中に戻ってきてからも、あいつの悔しそうな顔が浮かんでは消えていく。
そんな心ここにあらずな俺を気遣ってか、Aちゃんは「おさんぽ行こ！」と俺の手を引いて外に連れ出してくれた。
この子の何も聞かず元気付けてくれる優しさに、俺はいつも密かに救われている。
少し前方を鼻歌と一緒に歩く小さな背中を追いかけて、隣に並ぶ。
それに気づいて、「おさんぽたのしーね！」と笑いかけてくれるAちゃん。
どうしてこの子はこうも気が回るのか。
俺が同い年の時は虫取りしかしてなかったんだけど？？
「けんじくん、あのね」
『うん？どした？』
「あのね、けんじくんはね、もっとAのこと頼っていいんだよ！」
『……え？』
「Aはいっぱいけんじくんに助けてもらったから、今度はね、Aがけんじくんを助ける番！」
力強い言葉とは裏腹に、彼女は「あ、Aっていっぱい言っちゃった……なおしてたのに」と言ってしゅんとする。
……あーもう、うちの子が天使すぎてもうお嫁にあげれない。
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宮野冬姫(プロフ) - 本当ですか！ありがとうございます！！ (2022年7月10日 13時) (
レス) id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
無糖(プロフ) - 宮野冬姫さん» 分かりました！変更しても物語には影響がないので、水銀レバーに変えておきます！ (2022年7月10日 9時) (レス) id: 24145c4343 (このIDを非表示/違反報告)
宮野冬姫(プロフ) - そうなんですか！でも、松田は水銀レバーと言っていたので個人的はコナン世界に合わせてほしいです。生意気なこと言ってすみません (2022年7月10日 9時) (レス) id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
無糖(プロフ) - 宮野冬姫さん» コメントありがとうございます！ご指摘に関してですが、現実世界だと水銀レバーではなく水銀スイッチというらしくて、間違いではないです！多分無駄にリアリティーを追求してしまったんでしょうね（笑）ご指摘ありがとうございます！ (2022年7月10日 9時) (レス) @page29 id: 24145c4343 (このIDを非表示/違反報告)
宮野冬姫(プロフ) - 028の爆弾のお話、水銀スイッチではなく水銀レバーですよ！！ (2022年7月9日 23時) (レス) @page29 id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無糖
| 作成日時：2021年6月13日 18時
