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＿＿＿親友と再会したのは本当に偶然だった。
Aちゃんとの二人ぼっち散歩を楽しんでいると、前方に見慣れたクルクルパーマと着崩したスーツが見えて。
最後に見た姿よりも少し歳を重ねた彼に、思わず「あ」と声を漏らした。
陣平ちゃんを初めとして、俺は生前に知り合った人物とは極力合わないようにしていた。
Aちゃんの場合はまた別。
移動距離に関しての制限はないが、一日経つとまた彼女の背中に飛ばされてしまうのだ。
特に四年前は嫌われギャン泣きパラダイスだったからなるべく離れようとしてたんだけど、一日に経ったら戻されると知ってからは陰からこっそり見てた。
現在はこの通りである。
「お前、ハギのこと知ってんのか」
「はぎ……？じんぺーちゃん、ぼたもち食べたいの？」
「ちげぇよ。ハギってのは、萩原研二…………俺の、親友のことだ」
あぁ、もしこの会話を全部聞いていたなんて言ったら、彼はなんと言うだろう。
勝手に盗み聞きしてんじゃねぇとか、悪趣味だとか悪態をつくだろうか。
それさえも聞けなくなってしまった現状に、今更虚しさなんて感じたくないから。
俺はお前に会いたくなかったんだ。
「……じんぺーちゃん、ごめんね。わたしね、その、はぎわら？って人、知らないの。ごめんね」
返答に迷っているAちゃんに、そっと黙っているようにお願いする。
俺の存在は言わなくていい。
下手に望みを与える方が却ってあいつを苦しめるだろうから。
「……そうか。いや、悪い。嬢ちゃん、今日のことは忘れてくれ。怖がらせて悪かったな」
俺の親友はそこまで鈍くない。
本当は陣平ちゃんも分かっていたはずだ。
この女の子は俺について何かを知っていて、下の名前で呼び合うほど親しい間柄である、と。
それでも追求しなかったのは、こんなにも幼い少女が見え見えの嘘をついてでも隠さなければならない何かを、察したから。
Aちゃんを通して、松田は全部察してくれたのだ。
俺の気持ちを。
「……けんじくん、かなしいの？」
陣平ちゃんと別れてすぐに、下から心配そうな声が聞こえてきた。
目の前に居ても認識してもらえない虚しさはある。
それと同時に、俺の姿が見えなくても伝わっている嬉しさもある。
でも。
『……いや、Aちゃんが居るから悲しくないよ』
俺も大概、君の存在に救われている。
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宮野冬姫(プロフ) - 本当ですか！ありがとうございます！！ (2022年7月10日 13時) (
レス) id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
無糖(プロフ) - 宮野冬姫さん» 分かりました！変更しても物語には影響がないので、水銀レバーに変えておきます！ (2022年7月10日 9時) (レス) id: 24145c4343 (このIDを非表示/違反報告)
宮野冬姫(プロフ) - そうなんですか！でも、松田は水銀レバーと言っていたので個人的はコナン世界に合わせてほしいです。生意気なこと言ってすみません (2022年7月10日 9時) (レス) id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
無糖(プロフ) - 宮野冬姫さん» コメントありがとうございます！ご指摘に関してですが、現実世界だと水銀レバーではなく水銀スイッチというらしくて、間違いではないです！多分無駄にリアリティーを追求してしまったんでしょうね（笑）ご指摘ありがとうございます！ (2022年7月10日 9時) (レス) @page29 id: 24145c4343 (このIDを非表示/違反報告)
宮野冬姫(プロフ) - 028の爆弾のお話、水銀スイッチではなく水銀レバーですよ！！ (2022年7月9日 23時) (レス) @page29 id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無糖
| 作成日時：2021年6月13日 18時
