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黄side
会議は散々だった。
盛り上げ担当のジェシーも慎太郎も。頑張って発言してたものの正直カラ回り。しんどすぎて頭が追いついてないらしい。大我も資料を目で追うのが必死な様子。樹もいつものキレがないし、北斗の話題になるたびに顔を歪めて苦しそうにしている。
そして何より、いつも斬新で突拍子もない名案を生み出す北斗がここにはいない。
俺なりにしっかり回したつもりだった。俺なりに盛り上げたつもりだし、俺なりに必死に考えていい案を出したつもり。
つもり。
つもり。
つもり…………………。
結局何ひとつ決まらずに会議はお開きになってしまった。
スタッフさんにも、次回は体調整えてきてくださいって言われたし、明らかに不審がられた。事務所の人にも自覚が足りないと怒られた。
全部俺のせいだ。みんな体調悪い中頑張ってんのに俺のせいで…。
負の感情でぐちゃぐちゃな俺は、戻ってきた途端ソファに倒れ込んだメンバーたちに気の利いた言葉のひとつも言えないまま、ひとりタクシーで家に帰った。
真っ暗い部屋でベッドに身を投げると、意識の外に追いやっていた胃痛が見事にに主張し始める。
「っはぁ、いってぇ。」
ミスったな。薬買って帰ってくるべきだった。
今さら家から出る気力も体力もないし、なんなら風呂も夕食も、もはやどうでもいい。
胃の痛みも今日の自分の醜態も。全て忘れたくて眠りについた。
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jurimomo0618(プロフ) - いつも更新楽しみなしてます‼︎ (2022年7月18日 22時) (レス) @page33 id: bbafa7c774 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひいらぎ | 作成日時:2022年5月11日 22時