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ページ17

黒side


どうやら俺はMRIが苦手らしい。なかなか吐き気が治らなくて処置室のベットに寝かされて点滴を入れられる。


「北斗くんどう?気持ち悪さ無くなってきたかな。」


「お騒がせしました。大丈夫そうです。」


「それはよかった。結果。お話しさせてもらってもいい?」



結果。良くなかったんだろうことは先生の顔を見ればわかる。覚悟はできてる。大仰な検査をたくさんされてる時点でなんとなく察しはついていた。



身体を起こして先生に向き直る。パソコンの画面に映し出されたのは、さっき大変な思いをして撮った頭のMRIの画像だった。



「ここ。白くなってるところと、周りの黒っぽいとこわかる?」


「っ…はい…」


「これが腫瘍だね。」



脳に腫瘍。腫瘍?腫瘍ってなんだっけ。
もしかしておれタヒんじゃうやつ、?
癌ってやつなのか。



「えっ、あの、それっ!癌なんじゃ。おれしんじゃうってこと」



「北斗くん落ち着いて。ちゃんと説明するから。」



落ち着けるわけないだろ。脳に腫瘍だよ?ドラマとかだと絶対しんじゃうやつ。



「北斗くんの頭の腫瘍。現時点で正確な病名はつけられない。残念ながら悪性の可能性が高いけど、手の痙攣が出始めて2週間経ってるのに腫瘍が比較的小さいのはいい傾向ともいえる。」



「なるべく早く、詳しい検査をしよう。治療を行うのは早いほうがいいからね。一日だけ入院して欲しいんだけど2週間後、来れるかい?」






大量の資料を渡されて帰路に着く。タクシーに乗る気にもなれなくて、長い長い道のりを一人で歩いた。勝手に涙が零れてくのも頭の中の腫瘍のせいなんだろうか。





やっぱりなって気持ちと、なんで俺がって気持ちが入り混じる。このうざったい左手の症状が出てすぐ。実は色々調べてた。もちろん脳腫瘍も可能性のうちには入っていた。最悪のケースとして。

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jurimomo0618(プロフ) - いつも更新楽しみなしてます‼︎ (2022年7月18日 22時) (レス) @page33 id: bbafa7c774 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひいらぎ | 作成日時:2022年5月11日 22時

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