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重「ただいま、、」
ガチャン
そんなん言っても誰も返してくれへんって知っとるんやけど、いつも姉ちゃんの声が聞きたくって言ってしまう。
ホテルを出るのに必死でまともにはけてなかった靴も玄関で脱いで、かかとをちゃんとそろえた。
いつもはせえへんかったから姉ちゃんに怒られとったくせに、今更やりだすなんて遅すぎっちゅうねん。
重父「お前、どこ行とったん?」
リビングを通り過ごうとしとったら、オトンが仏壇の前に座っとんのが見えた。
オトンが部屋からでとることにびっくりしすぎて何も返さなかった。
重父「どこに行とったんか聞いとるやろ?」
低い声で、仏壇に向かったまままた聞いてきた。
そこに置いてあったオカンの写真を手に持っとる。
俺はいつも朝帰ってくると、罪悪感でいっぱいやからその前を通ったり、目を合わすことができへん。
重「ちょっと、」
重父「やからちょっとってどこやねん?」
重「どこだってええやろ。」
重父「は?なんなんその口の利き方?」
重「どうでもええやん、そんなこと。」
重父「お前、ちゃんと大学に行ってんのか?」
重「余計なお世話」
オトンが俺の方へ向いてガッツリと目が合う。
二週間ぶりのオトンは前みたいにガタイのいい、健康なオトンではなく、10キロほど痩せとって目が赤かった。
重父「行ってへんのか?…何やっとんねん。まともに行かへんやったら無駄な金払わせるな。」
重「は?」
なんなん、
今までのぐちゃっぐちゃな気持ちが一気に込み上がってきた。
重「そっちやって二週間もろくに顔なんか見せへんかったくせに何言っとるん?せやったらそっちもはよあのボロクソな食堂に戻って働け!」
頭が口から出てきとる言葉に追いつけへん。
オトンが立ち上がったと思えば、俺のT−シャツをつかみ、怒鳴り始めた。
重父「自分の将来のことすら考えてへんやつに言われたない!お前は周りなんか全然見えてへん。自分はなんでも知っとるとでも思っとるんか?!
食堂がボロクソなんてもっかい言うてみ。言うてみろよ、あぁ”?お前はどうやって今まで生きとれたと思ってんねん?たっかい学費はどうやって払われとると思ってんねん?俺はお前が授業サボるために必死に働いてへんで!わかっとんのか?!」
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鳥(プロフ) - rinri1005さん» rinri1005さん、コメントありがとうございます!どうなるかわからないですが、挑戦してみます! (2017年12月30日 22時) (レス) id: 5fd9b08496 (このIDを非表示/違反報告)
rinri1005(プロフ) - 英語が苦手なのでぜひしていただきたいです! (2017年12月29日 23時) (レス) id: 0d7ca82480 (このIDを非表示/違反報告)
鳥(プロフ) - hinaさん» 初コメ嬉しいです!頑張ります! (2017年12月19日 20時) (レス) id: 5fd9b08496 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - メッセージありがとうございます!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2017年12月19日 20時) (レス) id: 2e7b7af78f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鳥 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=kawaieri612
作成日時:2017年12月9日 8時