The Day I Fell In Love With You｜[赤]

３２ ページ32

二人で中庭の空いてるベンチに座ったら、彼女はさっそく弁当を開けて食べ始めた。





『呆れます。自分で自分のことが。

　そもそも、なんでリュックの中探したのに見つけれないの？

　それが一番の謎です。』




いや、そんなに可愛く唐揚げにかぶりついとったら怒っとる感が伝わってこーへん。


っていうか卵焼きうま。





『重岡くん、』




重「ん？何？」




『ちょっと話変わりますけど、プライベートな諮問してもいいですか？』




重「ええよ。」





『重岡くんっていつから家出を始めたんですか？』





重「三週間ぐらい前？」





＿＿結構たったなぁ、、、





『、、、重岡くん、輝くために一つアドバイスを言っていいですか？』





重「え？アドバイス？何？」





『、、、その、、、家に帰った方がいいと思います。


　もちろん！今すぐにとは言わないけど、、、なんか、、、


　お父さんもね、多分、苦しんでるし、、、


　三週間も経っても帰ってこないとさ、心配は絶対してるし。


　このままだとね、何も解決できないしさ？』







そりゃ、いつか帰らんとあかんってわかっとる。


でも、話し合えばなんか変わるん？


もともとギクシャクしていた関係がちょっと話せば良くなるん？


姉ちゃんでも完全に直せへんかったっていうのに、、、







『まぁ、そんな焦ることもないし。

　これからは重岡くんが自分なりに、どうすれば考えればいいから。

　今は思い切り食べましょ。』





そう言って彼女は俺が残しとったキュウリを食べてくれた。

３３→←３１

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す