SEp.0330-2 宴 ページ15
「エレーン！どこ行ってたんだい！どこを探してもいないもんだから攫われでもしたのかとおもったよぉ〜！」
やっと大通りが見えた頃、立体起動装置をつけたハンジが飛び込んでくる。文字通り突っ込んできたが。
「ごめんなさいハンジさん。僕が連れ出したんです。折角誕生日を聞いたのに祝えないなんて寂しくて、買い出しついでにエレンと街を見て回ってたんです」
ものをあげるのはエレンに何かを背負わせるみたいだったから、できずじまいだったけれど。自分が守った笑顔を見るのは気分がよくなる。小さな子が無邪気に笑っていられるように。一匹でもいいから巨人を。
「ってことはぁ〜！A貴方！エレンの誕生日にかこつけてデートして来たってことぉ！？」
いやなぜそうなる。
「えぇ！Aさん兵長じゃなくてエレン派だったの！？」
「なんでペトラさんまで出てくるんですか。もういいでしょ、帰りましょ」
「は、はぐらかした！？つまりほんとにそうなの！？」
ねぇねぇ教えてよ。と肩に引っ付いてくるハンジさんから少しでも離れようと顔を背けながらペトラさんについてきていたらしいオルオさんに道を聞いて慌てて帰った。
勿論、無断で外出したことはリヴァイにこってり絞られたし、エレンの誕生日を夕食時に祝ったが、やったことと言えば肉を食べてみんなでおめでとうと叫んだくらいだ。
「来年も、みんなで祝おう。だから死ぬなよ、みんなも。エレンも」
無責任な言葉を放っては、久々に食べたまともなお肉の味を忘れないように早々に布団に入ったことを覚えている。
「ねぇエレン。出来損ないの先輩でごめんね。みんな守れなかった。僕がもっと……」
もう悔やんでも遅いことを目を覚まさないエレンに独りごちた。
――――
《閑話あとがき》
お初にお目にかかります。A様。作者のエラーコードと申します。エレン君の誕生日に舞い上がって書きました。反省はしてます後悔はしておりません。
時間軸がわかんねぇ！と思われるでしょうがお察しの通り壁外調査前で時を止めました。ちなみにこの時A君は２１くらいをイメージしております。オルオさんたちより年上ですね。確か〜２０のはずなので。
そういえばA君は分隊長になりました。良かったです。
意味の分からない話を書いて申し訳ないです。とりまエレン君ハピバ！
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作者名：訓練兵【エラーコード：0330】 | 作成日時：2023年3月27日 11時
